私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

通信の発展

2019-11-28 | コラム
 通信と電話の発明と云えば、エジソンとベルの両名となるのだろう。両名が起こした企業は、今でも巨大企業として、連綿と活動を続けている。エジソン発GE、ベル発AT&Tということになる。

 通信と電話は非常に関係深く、まずは有線および無線通信として符号(モールス)通信が発明され実用化された。さらに、音声を直接伝送できないかという課題がベルにより発明され電話が発明、実用化されたのだった。その後、無線通信に音声を搬送させる技術も開発なされ、音声による無線通信やラジオ放送へと発展した。さらに、動画を有線もしくは無線通信で搬送する技術が開発され、テレビ放送へと発展した。

 一方、電話通信では、著しく利用者が増えると共に、それまでオペレーターが手動で切り替えていた通信相手との接続を自動で行う交換機というのが発達した。いわゆるステップバイステップ交換機とかクロスバー交換機と呼ばれるものだが、この分野詳しくはないが、おびただしい多数リレーの応用なのだろう。

 写真1は沼津市のNTT本局舎屋だが、何処の市町村でも、駅近くの街の中心部にはNTTの大きなビルがあるだろう。このビルの特徴だが、大概が大きなビルの割りには窓が最上階にしかなく、その下層階には小さな窓とも呼べないものがあるだけである。それとビル屋上には、タワーが建ち、4方を睨む様なパラボラアンテナがほぼ水平方向を睨んでいるのだが・・・。だだし、このタワーのパラボラアンテナだが、マイクロウェーブ(波長が1~10cm(周波数3~30GHz)送受信用であり、その高周波から広帯域の搬送や多重通信が可能となるのだろう。しかし、昨今は光ファイバー通信網が充実して来たとか、いわゆるパケット通信とかの通信プロトコルの発達による多重化が進んだことが理由だと想像されるが、沼津のNTT局舎のタワーには一切のマイクロ波パラボラは撤去されてしまっている。その代わり、最上段に携帯電話用のアンテナが四方八方を向いて設置されている。

 さて、この結構大きなNTT局舎だが、中の実物を見たことはないが、各フロアーはかつては、クロスバー交換機などのラックが多数並んで設置されていたのだろう。何れにせよ、現在でも各家庭や企業の端末から局舎までは、独立したメタル線が引き込まれており、ここから自動交換機としてのリレー郡を駆動しつつ、相手先の局舎の交換機を駆動し、接続していたのだろう。しかし、コンピューター技術の発達と共に、音声や各種信号も総てデジタル符号化なされ、交換機もリレーの様な機械的な切替を一切持たない、ルーターと同様な機能で切り替え、単軸のメタル線もしくは光ファイバーにパケット通信などシリアル通信プロトコルで多重化した通信を行うことで、圧倒的に増えた通信量をカバーしているのだろう。また、これらのデジタル通信技術は光ファイバーにより、単線当りの通信容量は恐ろしく増加しているのだろう。これは想像だが、かつての機械式リレーの交換機のラックがギッシリと林立していた時代と比べれば、圧倒的に必用な容積は小さくなっているのだろうと思うし、局舎全体が消費する電力も圧倒的に縮小されているのだろう。この辺りのことは、耐テロ対策上のこともあるのだろうが、あまり一般に公開される機会は少なく、愚人も実物の姿を見たことはないのだが、現在のPCやスマホのWIFI環境機器だとかから想像すれば、あながち間違ってはいない想像だと思える。なお、一般加入電話や銀行、証券、保険会社や一部企業がオンライン回線などで使う専用線も局舎内に引き込まれ、分岐なされていると想像されるが、いずれにせよこれらの通信プロトコル(通信規格)は、IP(インターネットプロトコル)とは非互換の独特のものでセキュリティ上から、一般にはあえて報知していないのだろう。

追記
 太平洋横断ケーブルなど海外との通信は、NTTではなくKDDIが担当している。これらは、今や光ファイバーが中心としたシリアル多重通信が中心なのだろう。ところで、米国などアングロサクソン諸国が運用する電子情報収集システムたるエシュロンなどは、KDDIやNTTの通信網の何処かでデータの通過をコピーし解析しているのだろう。日本のそれなりの部門にいる者は、そのことを判っちゃいるのだろうが、一般に公開されることはない、また、米国防総省だとか北米防衛部(NORAD)から原潜などへの核発射命令(EAM)も、基本は米国の衛星から横田基地への通信が基本なのだろうが、バックアップとしてKDDIやNTTの国内通信網も流用されている、また、横田から宮崎県えびの市にあるというVLF(超長波)送信所への通信もNTTの専用線が使われているのでだと聞く。こうして見ると、米国の核の運用は、非核三原則なんぞまったく関係なく、日本の通信網を有効運用しているのだ。







最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。