私の思いと技術的覚え書き

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トヨタ・ライターと呼ばれたクルマ(と1600GTのこと)

2016-09-25 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 昔、一部の方からトヨタ・ライターと揶揄されたクルマがあることを聞いたことがある。そのクルマは、コロナ(RT40型)なんだが、後部ナンバープレートが可動式になっており、ここに燃料の注入口が設置されていたことから、追突事故等で燃料漏れから発火する事故が多かったのだと思う

 現在では、燃料注入口を後部に持ったクルマは少ないと思うが、燃料タンクを後部至近に設置したクルマというのは、比較的最近まで見掛ける。その多くは、S社の軽トラックや軽RV車だ。しかし、10数年程前までのFR車では、トランク床下に燃料タンクを設置することは、極普通の構造だったと思いだす。

 当然、この様にトランク床下に燃料タンクを設置したクルマでは、追突により燃料タンクが圧壊されるのを防止するために、その部分の強度を高め、それより前方に変形を生じさせる構造にする等の変形特性があったものだ。

 そんな構造も、FF車の普及と共に、燃料タンクは後席床下への設置が一般化しました。また、FR車においても、プロペラシャフトがあるため、鞍型に変形させた燃料タンク構造となりコストは要するのでしょうが、安全性から後席床下への設置が一般化した。

 この様な燃料タンク位置の変更が、車両後部の変形特性を変えて来たと感じる。車両前面は、高速度の衝突に備えて、強度は向上されて来ましたが、後部は柔らかく追突時の衝撃を吸収し易い構造が取られるクルマが多くなったと思う。

 追突事故なんかで、追突した方のクルマの前面は対して潰れていないのに、被追突車の方は3ボックス車ですがトランクがなくなっている姿を見ることが結構ある。

追記
 コロナRT40は、宿敵ブルーバードの販売台数を追い越す市場評価を受けたクルマだが、派生車種としてRT55・1600GTがあったことを忘れることはできない。RT40の2ドアHTボデーに9R型ツインカムエンジンを搭載したスポーティモデルだ。発売は2000GTと同じく1967年だ。

 この9R型ツインカムは、後年の18R-Gの源流であり、R系ブロックにツインカムヘッド(2バルブ)に換装したものである。しかし、クランクジャーナルが、3ベアリング(前後とセンターのみ)で、4気筒の理想である5ベアリングではないということから、市販車レベルの回転数では問題はないのだろうが、チューニングでそれ以上の回転では辛さが出て来たことだろう。なお、似てるなとは思っていたが、wikの記述によれば、シートや5MTなど、2000GTのものを流用していたとのことである。




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