私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

愛車の憂鬱と解消のこと

2011-02-07 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 数ヶ月程前より、愛車のエンジンチェックランプが点灯してしまうというトラブルを生じ、憂鬱を感じて来ました。時々、オイル交換などで訪れる取扱いディーラーを訪ね、診断機(いわゆるODBスキャンテスター)を接続して見てもらいました。その結果は、ラムダセンサー(O2センサーのこと)の前後バンクで、リーン(薄過ぎ)信号が記録されているとのこと。対処はどうすればと聞けば、「ラムダセンサーが2ヶ共壊れているのは考え難いので、まずエアマスセンサーを交換してみて、それでダメならスロットルセンサーを交換して・・・」などとの答えです。エアマスセンサーだけで純正新品は75千円程しますから、それじゃあ楽に10万オーバーしそうじゃないのと思わざるを得ず「暫く様子見るからいいです」と答えて帰って来た次第です。この様に、国産車や輸入車を問わずですが、何でも交換しなければ直せない(しかも次々と)見たいな解答をもらうと、ユーザーの立場としては何とも不安を感じてしまい、信頼感が持てないとしか思わざるを得ず悲しくなってしまいます。
 さて、こうなれば自分で納得できる様に試行錯誤してみようという訳で、知り合いの修理屋さんからOBDスキャンテスターを借り、どの様な状態でチェックランプが点灯するのか暫くテストして見ました。このOBDスキャンテスターは、エンジン系のトラブル(いわゆるPコード)のみを点検できる比較的安価なものです。
 愛車はL6エンジンですが前後3気筒ずつがディアル排気管に別れており、O2センサーの前後に2ヶ所装着されています。そして、エンジンチェックランプ点灯時には、確かにO2センサー前後バンク共にリーン信号(一定時間以上リーン状態が続くと点灯)を検出している様です。そして異常コード(フォールトコードと呼ぶそうです)を消去させチェックランプを消灯させても、暫く走行する内に不確定ですが、再度のチェックランプ点灯が生じてしてしまいます。なお、この再点灯する際に、エンジン息吐きなどの異常は感じられず、アイドル不調もありませんから、余計に原因の想像を困難にさせてしまいます。
 かくなる上は、エアマスセンサーを交換して見るしかなかろうと思いつつ使用し続けていたのですが、チェックランプの点灯頻度が高まって来ました。点灯するのは、緩くアクセルを踏んだ40~60km/hの定速走行や緩加速や緩減速の場合が多い様です。それと、急加速では気になりませんが緩加速では、ややトルク感が不足していり、極経度ですが息付き感を生じることもある様です。
 アイドル回転のバラツキもないので、吸気系のエア漏れはないだろうとと勝手に決めつけていたのですが、改めて吸気系の配管を点検してみました。すると、エアフローからスロットルバルブ間の太いラバー配管からアイドルスピードコントロールバルブ(ISCV)に分岐する部分に結構大きな亀裂を発見したのでした。

 このトラブルは、スロットルバルブの上流側であったため、それとISCVによるコントロールでアイドル不調は生じなかったものの、比較的スロットルの低開度のいてはエアフローメーターをパスする空気量が増えて、空燃費がリーンになってしまっていたことが明確になりました。

 実際の修理は、該当のラバー部品を新しい部品い交換すれば良いのですが、ちょっと触って見ると、無茶苦茶整備性が悪く、周辺部品を相当に外さないとなりません。そこで、ラバーシートを細い紐状にして該当亀裂部に巻き付け、ラバー系の接着OKな接着剤にて固めることで行いました。エンジンルームを覗いても、普通は見える場所でもなく、機能的にはこれで十分だろうとの判断によります。
 ということで、愛車の憂鬱がやっと解消できたのでした。久しぶりに整備士時代の体験が甦って来ましたが、トラブル原因が明確に判って直ると嬉しいものです。

追記
 OBD(オン・ボード・ダイアグノステック)スキャンテスターのことで追記します。電子制御化なされた現代のクルマでは、制御ユニットにダイアグノーシス(自己診断機能)を内蔵しており、その不具合コードを読み出すためのスキャンテスターは整備工場などに必須ツールの一つといえます。しかし、安価なOBDスキャンテスターはPコード(エンジン・駆動系)にしか対応していないものが多く、Cコード(シャシ系)やBコード(ボデー系)、Uコード(ユニット間通信系)に対応したものはバカ高いのが現状です。ボデーサービス工場などでは、エアバッグ系やABS系などのC系やB系のランプ点灯に対応したいというニーズが多くあると想像されますが、安いOBDスキャンテスターでは対応できないのは困ったことです。


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