私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

潜水艦映画と役者

2011-02-08 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 映画のバックグラウンドとして潜水艦が取り上げられることは、ままあることと思いますし、好きなジャンルとも感じています。これら潜水艦映画について、私が見ている範囲で比較的見応えがあると感じるものについて記してみます。

①レッド・オクトーバーを追え(原題:The Hunt for Red October)
 これは架空のソビエト新型原潜であるレッド・オクトーバーが、艦ごと亡命を図ろうとするのを、これを察知して丸ごと捕獲しようとする米軍と、亡命阻止を図るソビエト軍の戦いを描いたものです。原作は戦記物小説で高名なトム・クランシーです。
 この映画は、架空新型原潜レッドオクトーバーが持つ無音磁気推進装置「キャタピラー」のこともありますが、司令室内の多くの計器やパイロットランプ類など、ちょっと過剰演出とも感じないでもないですが、それらしい雰囲気を出していると感じます。
 さて、役者の話ですが、筆頭はショーン・コネリー扮するレッドオクトーバー艦長(ラミウス)でしょう。その漂う雰囲気、存在感は、流石はコネリーと思わざるを得ません。また、米原潜ダラスの艦長役であるスコット・グレンも、多くの映画でいい味を見せていますが、本作でも同様の名助演者と感じます。それと、レッドオクトーバーの副長(ボロディン)役であるサム・ニールという役者も、なかなか記憶に残る方と感じます。

②クリムゾン・タイド
 米原潜が戦闘行動中に核ミサイルの発射の指令が下されます。しかし、その後の敵原潜との戦闘などで、再度の指令通信があるが中断してしまいます。そこで、当初の命令を即実行に移すべきと断ずる、イケイケドンドン型の艦長役であるジーン・ハックマンと、アンテナを上げて再確認すべきとする副長役であるデンゼル・ワシントンが対立するドラマが本作の概要です。
 役者の話しですが、ジーン・ハックマンについては、往年の名役者で説明の必用もなかろうと思います。本作ではデンゼル・ワシントンの知的な好演が光っていると感じます。今、彼は超売れっ子状態ですが、むべなるかなと思います。

③K19
 ソビエト原潜K19が原子炉の故障から炉心溶融の危機に陥り、決死の乗組員の修理活動を描くものです。艦長役はハリソン・フォードですが、スターウィーズとかインディジョーンズの頃と比べ、年齢的に円熟味を増した彼は、艦長としての威厳やリーダーシップを上手く演じていると感じます。

④その他
 その他にも、UボートとかU571とかあります、それなりにリアリティがあって良い映画と思いますが、役者的に今つ記憶に残りません。
 それと、比較的最近の邦画で「真夏のオリオン」というのもありました。艦長役の玉木宏君は、好青年で好感を持ちますが、やはり艦長としての威厳だとかリーダーシップを演じるにはちょと無理があるなあという感じでしょうか。これは映画というよりTVドラマレベルのB級映画の様にも思います。

⑤最後に
 この様に潜水艦映画は結構多いのです。潜水艦映画で良く描かれる危機画面ですが、敵駆逐艦の爆雷攻撃を避けて潜行深度を下げる中、突然制御不能で艦は深度を下げ続け乗組員の恐怖は頂点まで高まりますが、圧壊深度ギリギリで海底に着床します。そして、最後の望みを掛け残り少ない圧縮空気によりメインタンクブローにより浮上を図り成功し反撃するというものです。
 潜水艦の圧壊深度(最大深度)は、第2次大戦中のもので200m程度、最新鋭原潜でも恐らく1,000mを超えるものではないでしょう。ですから、最新鋭艦と言えども、大洋の中においては、いつ制御不能となって沈下を続ける事態に陥らないとも限らないのです。この様な宿命を背負った中での活動において、人間ドラマとしての魅力が生じるのだろうと思います。


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