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死刑は是か? 再掲

2023-07-17 | コラム
死刑は是か?
 最近、冤罪事件とかの本を見ていると死刑という刑罰が果たして許されるものなのか、許されざるざるべき刑ではないのかという疑念が湧いてくる。

 つまり、冤罪事件として再審無罪例があると云うことは、誤判断で国家が明かな間違いで死を与えているのだが、最終判断をした裁判官にしても、求刑した検事にしても、まぁせいぜい誤るだけで、なんの罰もないのだ。こういうのは、致し方ないことだと、諦めればならないのだろうか。

 法律上、裁判官、検事、警察などが、誤った判断により人権を侵害したら、それはもちろん故意犯ではなく、あくまで過失犯なのだが、それでも罪はないとはならないだろう。

 清水事件で、現在釈放されている方がいるが、収監されてから45年ぶりに釈放されてご存命だが、未だ再審無罪の確定判決にはなっていない。これはウワサの域の話しだが、関与した裁判官の退官まで、引っ張ってるという記載がされているというものだ。

 日本の1980年から2021年までおよそ50年の各年の死刑執行数を表したのが添付グラフだ。このグラフで、ゼロの年が合計5年間分あるが、この時は最終の死刑執行命令書をその該当年の法務大臣が署名捺印をしなかったためと聞いている。


 最下段にアムネスティの死刑という刑の世界的な動向および統計を掲載しているので見て欲しい。それと、年別に死刑廃止国および法律上または事実上廃止国数、そして死刑執行国の推移表を見て欲しい。


 これによれば、2021年現在では144の国で、事実上死刑が廃止されていて、実施しているのは合計18の圧倒的少数だと判る。これは、未だ完全廃止ではなくとも執行を止めている国が144ある。死刑執行を継続しているのは、エジプト、イラン、サウジアラビア、米国(ミシシッピ州とオクラホマ州がそれぞれ2012年、2015年以降初めてとなる死刑を執行)。2020 年に執行のなかった日本とベラルーシ、2017年を最後に執行のなかったアラブ首長国連邦の3カ国が、死刑を再開した。米国では、ミシシッピ州とオクラホマ州がそれぞれ2012年、2015年以降初めてとなる死刑を執行した。3カ国が世界の死刑執行数の80%を占めた。イラン(314+)、エジプト(83+)、サウジアラビア(65)だという。なお、中国と北朝鮮はデータ不明ながら、死刑を執行していると云われている。これらは、地図とグラフで表した添付図で見て欲しい。


 こういうのを見ると、国連からも日本は死刑廃止を勧告されていると云うが、なぜ止めることができないのだろうと思ってしまう。憲法改正論議がこれから出て来る政情が見えて来たが、防衛力強化とか国家の強靱化を目指すのみで、人権をますます抑圧する方向が見えてきてしまう。

アムネスティ:死刑廃止 - 最新の死刑統計(2021)
https://www.amnesty.or.jp/human-rights/topic/death_penalty/statistics.html


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