摩擦円(もしくは楕円)と聞いてタイヤのことだなと判る貴兄は、クルマのことに一定詳しい方だと思います。その通りで、摩擦円とは、タイヤの前後に働く駆動および減速を縦軸に、ステアリング操作により生じる左右のコーナリングフォースを横軸に取った時の、それぞれの摩擦力(グリップ)の限界値を表したグラフのことです。
このグラフから判る通り、左右のコーナリングフォースが作用していない時、前後の駆動もしくは減速力のグリップは最大に働きます。また、前後の駆動もしくは減速力が作用していない時、コーナリングフォースは最大に働きます。
しかし、例えば前後の駆動もしくは減速力が作用している時は、左右のコーナリングフォースは低下してしまうことも判ります。つまり、タイヤの前後および左右のグリップ力の総和としては、摩擦円(楕円)のグラフが限界となり、これを越えて働くことはできないのです。
実例としては、急旋回中から直線路へ向けての加速時のことを記せば、タイヤにはコーナリングフォースが働いていますから、その分加速時のグリップ力が低下しています。ですから、直進時であれば得られる加速を行おうとしても、駆動力の限界は低下し、タイヤは空転するか、もしくはコーナリングフォース自体が低下し、旋回外方向へのドリフトを始めてしまうことが理解できます。
ところで、この摩擦円は様々な要因により、円の径が変化します。例えば乾燥路面に比べ湿潤路面では小さな径になりますし、降雪もしくは氷結路面ではさらに小さくなることが経験上も理解されるところでしょう。
また、レーシングドライバーなどでは、タイヤに作用する垂直加重の変化による摩擦円の変化を有効に利用したドライビングが行こなわれているはずです。コーナリング手前での急制動による前輪加重の増加と後輪加重の低下を利用して、ブレーキングドリフトというテクニックがあります。さらに、コーナリング後半での加速時に、加速しながらの適切なステアリング操作(当て舵)とアクセルコントールにより4輪ドリフトにより、コース幅一杯を利用したスムーズに旋回円を増加させながら加速していきます。
なお、近年のレーシングカーでは、ほとんど例外なく、高速(200km以上)での空力によるダウンフォースを利用し、タイヤの接地加重を増して(つまり摩擦円径を大きく)しています。そのダウンフォースの大きさは、静止時加重の2倍以上、すなわちタイヤの接地加重は3倍程度まで高められている様であります。
このグラフから判る通り、左右のコーナリングフォースが作用していない時、前後の駆動もしくは減速力のグリップは最大に働きます。また、前後の駆動もしくは減速力が作用していない時、コーナリングフォースは最大に働きます。
しかし、例えば前後の駆動もしくは減速力が作用している時は、左右のコーナリングフォースは低下してしまうことも判ります。つまり、タイヤの前後および左右のグリップ力の総和としては、摩擦円(楕円)のグラフが限界となり、これを越えて働くことはできないのです。
実例としては、急旋回中から直線路へ向けての加速時のことを記せば、タイヤにはコーナリングフォースが働いていますから、その分加速時のグリップ力が低下しています。ですから、直進時であれば得られる加速を行おうとしても、駆動力の限界は低下し、タイヤは空転するか、もしくはコーナリングフォース自体が低下し、旋回外方向へのドリフトを始めてしまうことが理解できます。
ところで、この摩擦円は様々な要因により、円の径が変化します。例えば乾燥路面に比べ湿潤路面では小さな径になりますし、降雪もしくは氷結路面ではさらに小さくなることが経験上も理解されるところでしょう。
また、レーシングドライバーなどでは、タイヤに作用する垂直加重の変化による摩擦円の変化を有効に利用したドライビングが行こなわれているはずです。コーナリング手前での急制動による前輪加重の増加と後輪加重の低下を利用して、ブレーキングドリフトというテクニックがあります。さらに、コーナリング後半での加速時に、加速しながらの適切なステアリング操作(当て舵)とアクセルコントールにより4輪ドリフトにより、コース幅一杯を利用したスムーズに旋回円を増加させながら加速していきます。
なお、近年のレーシングカーでは、ほとんど例外なく、高速(200km以上)での空力によるダウンフォースを利用し、タイヤの接地加重を増して(つまり摩擦円径を大きく)しています。そのダウンフォースの大きさは、静止時加重の2倍以上、すなわちタイヤの接地加重は3倍程度まで高められている様であります。