私の思いと技術的覚え書き

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映画の楽しみ/隠し砦の三悪人

2011-07-22 | コラム
 世界的にも高名な黒澤明監督作品ですが、この都度初めて『隠し砦の三悪人』を初鑑賞する機会を得ました。1958年(昭和33年)製作のモノクロ映画で、当然CGもないし音声もモノラルです。

 しかし、鑑賞の後の第一感想は、最近のアクション映画に勝とも劣らない痛快なアクション映画だなと感じたことです。登場する、三船敏郎、千秋実、藤原釜足、藤田進などの役者さんはすべてお亡くなりになってしまっていますが、映画の中では、正に適役として活き活きと生き続けています。
 また、モノクロ映画ですが、各状景やセットが、ディテールまでに相当にこだわって制作されたことが良く判ります。モノクロだから、色がなく、平板だなどということは全然感じません。

 そして、槍での決闘シーンだとか、三船が敵を追って、馬上で刀を八相の構えで疾駆するシーンですが、これはスタントでなく実演しているそうですが、テレショットで流し撮りしているのすが、すごい迫力です。また、このシーンも含め、馬の扱いというか魅力がすごいと思います。馬と云えば米国・西部劇ですが、下手な西部劇より余程馬の特性や魅力と云ったものを伝えてくれます。

 それもこれも、監督の頭の中にあった、各シーンでのイメージを、的確なカメラアングルでフレーミング(切り取り)した結果だと唸る作品だと感じます。

 本作は、米国・ジョージ・ルーカス監督に多大の影響を与え、スターウォーズには、類似したシーンが何カ所も取り入られている様です。

 最後に、雪姫役の上原美佐ですが、デビュー作であり、2年程で役者を辞めてしまったそうですが、気品があって野性味があり、若い色気も十分あるという、魅力ある女優であったと感じます。



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