私の思いと技術的覚え書き

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クルマにおけるインシュレーター

2011-07-23 | 技術系情報
 インシュレーション(nsulation)とは、何らかの伝達を処断するための絶縁のことを云い、インシュレーター(nsulation)とは、その様な目的を持った物体のことを云うのでしょう。

 福島第1事故原発は第1工程が終了して、周辺への放射能漏出は、ほぼインシュレーションされたなど公式には伝わりますが、原子炉の底に穴が空いている訳ですから、地中に染み出した高濃度汚染水は、海へ流れ続けていると云うのが冷静な意見として納得できる話しです。この意味で、原子炉建屋周辺を地下深くの岩盤までに達する幅10m程度の地下ダムで取り囲む作業を、早急に取り掛からなければならないと云う小出裕明氏(京大助教)の話しは説得力を持ちますが、その様な作業が行われるのは何時の日になるのでしょうか。

 さて、クルマの世界でインシュレーターなる名前の付いた部品と、その目的について、若干記してみます。

①内燃機関を動力にする自動車では、どんなにマルチシリンダー(多気筒)エンジンで、イーブンファイアリング(等間隔爆発)でも、エンジン振動からは逃れられませんから、市販車でのボデーへのマウントには、ラバー系素材のインシュレーターが使用されます。なお、レーシングカーなど快適性を問題にしないクルマでは、ダイレクトマウントされ、F1マシンなどではリヤサスペンションの加重を受け留ストレス・メンバーとして利用されています。

②フード(ボンネット)の裏に主に遮音を目的とした、インシュレーターが装着されます。また、同様の目的のものが、ダッシュパネルのエンジンルーム側および室内側に装着されます。室内側のインシュレーターは、分厚く素材も多層にされ、音圧の透過を防止しています。その他、床下(フロアマット下部)や天井(ルーフヘッドライニング)には、 防音とか断熱を目的としたインシュレーターが接地されています。

④クルマの床下には、エンジンの排気管や触媒コンバーター、マフラーなどが設置れますが、車体と近い部位は。インシュレーターとはあまり呼ばれませんが、遮熱目的の遮熱板が装着されます。また、マフラー全体もラバー製のOリングで吊られていますが、これも振動を伝えないためのインシュレーターの一種と云えましょう。

⑤その他、昔のエンジンに使用されたキャブレターでは、インテークマニホールドからの熱伝導とかエキゾーストマニホールドからの輻射熱によるキャブ本体の過熱をなるべく防ぐべくインシュレーターが挟み込まれていました。



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