私の思いと技術的覚え書き

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イージス艦の衝突

2017-06-18 | 事故と事件
 17日未明、伊豆半島沖合で、米イージス艦とコンテナ運搬船が衝突する事故が生じた。しかし不思議にも思うのは、イージス艦とは主艦橋の4面に4つのヒューズドアレイレーダーを装備し、自艦の周囲360°を高速スキャニングするというのが、その主機能んなんだが・・・。まあ、大出力のレーダースキャンは戦闘時だけなんだろうが、それにしてもお粗末な事故だ。事故はイージス艦の側面にコンテナ船の前部が衝突した様だが、戦闘艦でないコンテナせんでも、流石に前部は剛性が高く、潰れ変形としてはそれ程大きくは見えない。それでも、たぶん板厚10cmほどはあるだろう船首が大きく切損していることが見て取れる。一方、イージス艦の右側面であるが、主艦橋の下部と舷側が大きく圧壊されており、例のレーダーカバーにも変形が見られるということは、内部のレーダーそのものの取り付け基台にも変形は及でいるのだろう。気の毒なことに、今回の圧壊部付近に乗組員の船室があった様で、7名の死者が報じられている。

 ところで、イージス艦といえば、超高価な建造費が話題になる。海自のもので1,500億円とも聞く。米国艦だと900億とぐっと下がるが、機密と抱き合わせで超高価な買い物をさせられるのは、空自の戦闘機も含め、米国頼みの防衛産業の宿命だろう。しかし、今回のイージス艦は、到底そのままで戦闘行動に耐えるものでなく、ドックへ入れて大がかりな加修をするか、見積額によっては、廃艦として新造することになるのだろう。






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