暑かった8月も今日で最後となります。月末で売り上げ集計やら集金やらと多忙な一日を過ごされた方も多かったことと想像します。
さて、今回は「職人気質」(しょくにんかたぎ)について、私が思い感じることを記してみます。
まず、「職人気質だなぁ」等と呼ばれる場合、良い意味で呼ばれる場合と悪い意味で呼ばれる場合があります。良い意味での職人気質とは、技術者としての仕事をとことん追求しつつ極めていくタイプであり、場合によってはコストを度外視し、例え自分の身を削ってでも追求していくという職人としての強いプライドを持った方であろうと思います。また、悪い意味での職人気質とは、融通が利かず昔の経験のみに頼り、決して新しい知識を受け入れず、ただプライドだけが強いといった様な頑ななタイプであろうかと思います。
私が業務で訪問する整備工場さんや板金塗装工場さんには、いわゆ「る職人」と呼ばれる方々が多くいらっしゃる訳ですが、その中には上記に記した良い意味での方と悪い意味での方の両方が存在しています。そして、良い意味での職人気質の方に接した時、私はその方に魅力を感じます。そんな、強いプライドを持った方から「俺は職人だ」等と云われると、「私も自分を職人だと思っている」と、つい私の本音が出るのです。
ところで、企業の経営者から見た職人気質とはどうなのでしょうか。悪い意味での職人気質は問題外としても、例え良い意味での職人気質の方に対しても、そのプライドの強さ等から、それを敬遠し黙殺するといった傾向があると思います。特に大企業になる程その傾向は強く、企業経営者は平準化した社員(いわゆる金太郎飴)を作りたがる様に感じられます。しかし、私が思うことは、良い意味での職人気質を殺しては、決して企業としての成長・発展は有り得ないと思うのです。
最後に、日本の職人に対しての価値というか社会的地位の低さ(そのフィーの低さも含めて)を嘆きます。伝え聞くドイツでのマイスター制度等は、魅力を感じるところです。