ロールスロイスとは云わずと知れた英国の歴史ある超高級車?メーカーです。しかし、1998年に同社のロールスロイスブランドはBMW社に、ベントレーブランドはフォルクスワーゲン社に売却されました。従って、現在製造販売されているロールスロイスは、英国製ではあるというものの、実質は超高級なBMW車と云って良いと思います。
ところで、エンジン屋としてのロールスロイス(社名はロールスロイスPLC社)は現在でも健在です。米国GE社に続く世界第2位の航空機エンジンメーカーです。ダイムラーベンツ社やBMW社と同様に、航空機エンジンメーカーとして予てより興世を誇って来ました。第2次世界大戦の英国スピットファイヤー戦闘機の液冷V12エンジン(通称マリーン)や現代のハリヤー戦闘機の推力偏向型ジェットエンジン(通称ペガサス)等は有名です。また、ロールスロイス・オリンポスというジェットエンジンは、超音速ジェット旅客機のコンコルドに採用されていました。また、ジェットエンジンは燃焼ガスを直接吹き出し推力を得ますが、排気タービンでシャフトを回転させて動力を得る、ターボシャフトエンジンとして、ペリコプターや船舶用として使用されています。オリンポスエンジンも、フリゲート艦用エンジンとして使用されていますし、海自護衛艦の推進用エンジンとしても一部に採用されています。現在の海自護衛艦は、イージス艦を含め推進用エンジンとして、ガスタービンエンジン(航空機用エンジンを改造したターボシャフトエンジン)が採用されています。大体が、巡航用に2機、高速用に2機の4機のエンジンを搭載している様です。ですから、護衛艦に乗ると、レシプロエンジンの様な鼓動は感じられず、僅かに高周波のジェットエンジンと同様の音がする程度なのです。