私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

究極の板金修正?

2018-06-13 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 この写真は5年近く前に見た懇意にしている板金屋さん(私より年上)での事例だ。
 FIAT500は、起こしとして仕入れたもの。部品原価をなるべく圧縮すべく、通常交換すべき右リヤフェンダー、ドア、ステップ(ロッカーアウター)をすべて板金修正したという事例だ。

 手法としては、適宜の各カ所に帯板溶接により粗出し引き作業後、リヤフェンダーは切り取ってしまい、単品で概略板金し、リアホイールハウスアウター部エッジをなるべく反対側寸法と合わせて成型板金し、切り取ったパネルを再度溶接して、全面ポリパテ(板金パテでなく厚いカ所でも3mm程)付けて研ぎ成型といった段取りだ。それでなくとも、逆アールで構成されたフューエルリッド周辺辺りは、破綻を生みそうだと想像していたが、そつなく板金から塗装までをこなしたことには驚いた。なお、当然ながらお判りの通り、凹みをパテ盛って削るのが板金だと思ってる者には、絶対直せない板金であることは確かだろう。

 この板金というのは、私も整備と共に長年その仕事を見て来たが、単なるパネルの修正板金とか成型板金といった昔ながらの板金と、いわゆる骨格の変形による寸法を修正するフレーム修正とは、別のスキルが必要だと思う。また、現在では一緒にやってる(昔は分業で工場自体が分かれていた)塗装に至っては、またスキルが全然異なる。そういう訳で、私も事故車を仕入れて復元する場合もあるが、板金はAで塗装はBというケースも車両程度だとか塗膜の種類によっては、使い分けているつもりなのだ。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。