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PCモニターサイズは何インチ程度が最適か?

2022-12-27 | コラム
PCモニターサイズは何インチ程度が最適か?
 これはPCモニターで何を表示させるとか、その該当作業にもよると思うが、一般的なデスク上で、文書作成とかエクセルでの作表とか、図形アプリでの編集作業を前提にした場合、目と画面間の距離は、私の場合で60cm前後という距離が一般的な距離だ。これがTVとかプロジェクターでの投射画面となると、画面がもっと大きくなることもあるが、画面と視聴者の目の距離はもっと遠距離が前提となる。

 だいたい人の目の視野は120度程度あると云われているが、その120度をすべて脳が画像処理認識できる訳なく、実質のところ注目して認識できる画核は30度程度だという説明がある。つまり、視野としては120度前後あるが、そのすべてが見えているが、そのすべてを明確に認識できている訳ではなくボンヤリと見えている程度で明確に認識しているもしくは注目しているのは30度程度ということなのだ。

 一方、PCの画像処理はウィンドウズと云われる様な、何枚ものウインドウを同時に開いて、ウインド間のデータコピーだとかの処理を行えるのが現在PCでは常識となっている。私の使用環境としては、2つの画面(ディアルモニター)での使用が前提だが、1画面に開くウインドの枚数は、極面により変わるが、代表的には1画面に開くウインドは2枚で、その作業に集中している極面ではある単一のウインドとなるだろう。

 となると、画面と目の距離が60cm前後を前提とし、開くウインドが2枚とすれば、注目している単一ウインドサイズは、幅30cm程度となり、そのウインドを見る視野角としては60度となるが、今正に文字を入力などしている視野角は30度として、目を動かさなくても文字が追える視野角は60度程度となり、最大PCデスクトップ用のモニターサイズは27インチ程度が最適値となると思える。これはあくまで、PCで文字を追ったり動画を眺めるのでなく、入力や作図など何らかのインプット作業をする前提でのことだ。

 実際のところ、PC用モニターは各種サイズが販売されているが、27インチサイズ辺りが一番各メーカーで充実しているのではないだろうか、そのことが従前まで記してきたことを証明している様に思える。

 モニターには、画面サイズの他、様々なスペックがあるが、水平同期周波数もしくはリフレッシュレートというのがあり、一般的なビジネスモデル用としては60Hz(秒間60回リフレッシュされる)程度から、最大では200Hz程度モデルまであるがゲームなどCG描画の速いアプリを前提にしない限り60Hzで十分だと思える。それと、液晶には、大別してVAとISPの2種パネルがあるが、廉価モデルではVAパネルだが、パネルに対して斜め見した場合の色変化が大きく実質的な視野角が狭く、ISPパネルモデルを選択するのが必須だろう。

 また、液晶パネルには従来型となるバックライトLED液晶とOLED液晶がある。OLEDは液晶素子そのものが発光するので、特に全LED消灯の黒表現とその黒に至る暗部表現が有利という特徴がある様だ。また、発色など色再現も良いという表現もされているが、実のところあまり実感できないところだ。なお、OLED方式は、パネル自体を薄膜状にできる点が特徴で、湾曲パネルとか湾曲度を可変にできるものまでが出ているが、未だ発展途上の技術であることや、OLED方式の方が高めの価格となっていることや、消費電力は画面サイズに相関するのだろうが、OLED式は1.5倍ほど消費電力が大きいという話しもある。

 ちなみに、未だ商品としては実現できていないが、OLED方式の出始めに、将来的に薄膜状で洋服生地の様にモニターを着る「ウェアラブル」という概念ができるかもしれないと云われていた。この場合、モニター背面の画僧を忠実に表示することで、あたかもウェアラブル下の人物が透明になったかの視覚効果が実現できるかもしれないと云われていた。さらに追記すると、LEDは大光量パワーLEDなどは、ヘッドライトにも使われる他、従来LEDも信号機や車両の各種ライトに使われることが多くなった。なお、表示用ランプのLED方式では、LEDのつぶつぶが目立つ表示が多かったのだが、最近はテールランプなどでOLED方式で、面発光かつ内部で湾曲などさせてデザイン上の訴求をさせた事例も出てきている。

 それと、モニターの重要要素に縦横のドット数で2K、4K、WQHDとか幾種類も、表示できるドット数の違いがあるのだが、PC黎明期から使用している者にとっては、当初は640x400もしくは480ドット(と云うより当時はブラウン管で電子ビームを走査していたのでラインと呼ばれた)時代を知るので、凄く高密度化された商品が一般化することになった。そもそも、当時のブラウン管式モニターでも、PC用モニターはオシロスコープもだが現代はデジタル化され液晶画面となったが、画面サイズに対して奥行きが長い、つまり電子ビームの偏向角をなるべき小さくして、画面周辺部でのフォーカスボケが少なくなる様にするためだった。30年前当時、エレクトロニクスショーなどで見掛けた20インチクラスのブラウン管モニターでも、新聞サイズの文字が読める様な超高解像度を持つ製品はPC用では皆無で、CADとか特殊用途のエンジニアリングワークシテーション用モデルであり、100万を軽く超す製品であった。

 それが、PCの性能が向上したり、従来の文字ベース(CUI:キャラクターユーザーインターフェース)から、ウインドウズなどのグラフィカルベース(GUI:グラフィカルユーザーインターフェイス)モデルが一般化するに従い、20インチブラウン管で1280x720ライン程度の製品で、20万前後で購入できる様になり使用していた期間が相当続いたものだ。

 当時も液晶パネルは出始めており、当初のモノクロ液晶からカラー液晶となるが、現在のISP方式に相当するTFT液晶方式はそれなりに高価であったことと、当初の色再現能力に欠ける面が大きく、映像作品などが塗り絵の如く階調表現に劣るという傾向が見られたものだ。そもそもTV局など映像制作の現場では、マスターモニターとして、画面サイズは20インチ程度と大して大きくないモニターが存在したが、一般TVの液晶化が普及しても長らくブラウン管式モニターだったと云うことがある。ただし、これらマスターモニターも、現在は色再現保障機能を持つ液晶パネル方式になってる様だ。

 なお、今年8月にメインPC一式を12年ぶりに更新した。モニターは従来同様のディアル構成だが、メーカーを統一した4K・ISPモデルとして色再現の統一化を図ったが、これらディアルモニターではモニタースタンドを使用して、見易い様にモニター角を設定する様にする必用があるが、従来モニターだと電源回路を同梱している場合が多く、モニター重量が重くなりがちで、スタンド剛性が気になるところだが、最近のモニターは、電源部はACアダプタ方式で、モニターの軽量化がされている点は良い。

 それと4Kモニターは、2Kモニターの倍解像度となることは誰でも判るところだがWindowsでアイコン表示とか個別アプリでの倍の文字数表示ができる様になるのだが、実のところ文字が小さすぎて判読が困難となり、設定で文字サイズを200%(倍表示)にせざるを得ない。となると、2Kモニターと実質同じ画面の広さしか感じられないことになる。ただし、文字のドット密度が高く輪部がきれいとか、画像などのグラフィック表示では細密高解像で表示できるというメリットはある。

 それと、4Kディアルモニター構成だと、幾らリフレッシュレートが60Hzとしても、単画面で3840x2160=約830万ドット(ピクセル)、1ドット当りのRGB各色ビット深度が8ビットで合計24ビットフルカラー(1677万色)だと約2億ビット(8で除算して25万バイト=24Mバイト)ともなるが、これは非圧縮理論値のことだ。


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