私の思いと技術的覚え書き

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昔の卒業証書を見て種々思う

2020-07-15 | 沼津そして伊豆周辺
 楽寿園内の三島市郷土資料館で、明治16年の卒業証書をしばらく見入ってしまった。そもそも、右端の書き出し「静岡縣平民」とあるが「縣」は旧漢字で現在の「県」だと直ぐ判るが、「平民」とは、平民じゃない者が居るということになる。まあ、華族とか士族という、いわゆる身分制度が明確にあった時代のことなのだと思うが・・・。しかし、現在はその様な身分制度は法令上ないことになっているが、世を騒がす事件で、どうして逮捕されないんだ、起訴されないんだとか、上級国民という揶揄する言葉も広まっている。あらかさまな身分制度はないことになっているが、見えない差異が生じている現代は、陰湿な時代かもしれない。

二行目に「兵右衛門養男」とあるが、右側の解説で花島兵右衛門のところに養子で入ったことを示す肩書きだと判る。

「小學中等科第二級」は「學」は旧漢字で現在の「学」と判る。その次の「卒業候事」とは「卒業そうろうこと」なんだろう。

「伊豆國君沢郡三島驛」だが。冒頭に静岡県と記しながら、「伊豆國」とは摩訶不思議とも思える。続く、「君沢郡」は現在はその名は消えてしまったが「きみさわごおり」というくくりがあったことは聞いていた。さらに、「三島驛」となるが「驛」とはどう読むのだろう。Netで旧漢字を調べて、馬へんに澤が組み合わさった旧漢字は現在の「駅」のことで、「みしまえき」と読むらしい。この駅とは、JR駅のことを必ずしも指す訳ではない様だ。

 その次業だが「三島黌」の「黌」とはなんと読むのだろう。これも旧漢字だが現代では代わる漢字はない様だ。「音読みでコウ、訓読みでまなびや」とNetで調べて判る。つまり「みしまこう」と読む訳だ。しかし、こんな旧漢字までが、JIS第2水準で登録されているのにちょっと驚く。



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