今回の日産自動車の検査不正問題、ちょっと前の三菱自動車の燃費虚偽、20年ほど前の同じく三菱自による大量リコール隠蔽、東芝の不正会計、VWやダイムラーのディーゼル検査不正などなど、近年、巨大メーカーの呆れるばかりの不正が発覚している。これはメーカーだけの問題ではなく、保険会社などにおける、当然払うべき保険金を過少に支払い処理していたという問題もあった。
ここからは、まったく私見としての論評となる。
80年代末までのいわゆる高度成長経済の時代は、右肩上がりの売上拡大の世にあって、企業構成員のそれぞれに、それなりの苦労はあったものの心の余裕が残されていた。その様な時代にあって、現在の様に行政指導によるコンプライアンス規定などはなくとも、個々人の道徳心といった自己抑制が働く余地があったと感じるのだ。
しかし、90年代以降の低成長時代と世界的な大競争時代に至り、年功序列の賃金体系も排され、どこまで合理性があるのか疑わしい能力・成果給の給与体系に変更され、給与格差は拡大すると共に平均給与は頭打ちとなった。コンプライアンス規定も決められ、それなりの研修をやっていることになっているが、形ばかりのものであろう。そして、従業員が個人情報を漏らしたとして処罰するが、冒頭の様な企業組織の不正が生じると、本来なら役員が責任を取ることになるのだが、例え辞任したとしても自らが辞めたという扱いで、役員退職金を受け取り、その後は子会社の取締役になっているという事例は多いのだろう。
共産党は宿命的に独裁となるから最悪だろうが、自由資本主義も、余りにも競争が激しすぎ、個々人の道徳心が失われつつある時代になったのだろう。
ここからは、まったく私見としての論評となる。
80年代末までのいわゆる高度成長経済の時代は、右肩上がりの売上拡大の世にあって、企業構成員のそれぞれに、それなりの苦労はあったものの心の余裕が残されていた。その様な時代にあって、現在の様に行政指導によるコンプライアンス規定などはなくとも、個々人の道徳心といった自己抑制が働く余地があったと感じるのだ。
しかし、90年代以降の低成長時代と世界的な大競争時代に至り、年功序列の賃金体系も排され、どこまで合理性があるのか疑わしい能力・成果給の給与体系に変更され、給与格差は拡大すると共に平均給与は頭打ちとなった。コンプライアンス規定も決められ、それなりの研修をやっていることになっているが、形ばかりのものであろう。そして、従業員が個人情報を漏らしたとして処罰するが、冒頭の様な企業組織の不正が生じると、本来なら役員が責任を取ることになるのだが、例え辞任したとしても自らが辞めたという扱いで、役員退職金を受け取り、その後は子会社の取締役になっているという事例は多いのだろう。
共産党は宿命的に独裁となるから最悪だろうが、自由資本主義も、余りにも競争が激しすぎ、個々人の道徳心が失われつつある時代になったのだろう。