BMW多車種でフューエルタンクリコール
4/26付けリコール報によれば、BMWJAPANは12形式H24年~H30年まで対象台数18千弱のフューエルタンクを交換するリコールを知らせている。
この説明によればタンク上面のカバープレート(図からは燃料ポンプとかセンダーゲージが取り付くねじ込みフランジ部を示している)の溶接が不適切なため、振動等により亀裂が生じ燃料の漏れの恐れがあると記している。
なお、溶接と記してあるのだが、BMW車に限らず近年の燃料タンクは樹脂成形性を使用したものが多く、BMWでは今回対象モデル以前から樹脂タンクを使用して来た。それがなぜ、H24年となると230iなど3シリーズだとF30モデル以降で、今回のリコールになったのか不思議に思うところもある。つまり、樹脂タンクはかなり以前から採用されていた、いわば涸れた技術であり、今更リコールが生じるとは解せないことだという思いだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/d2/86a43d230166aec6f5054d1b81883749.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/62/781204dec0e66a22889ed782b5fe2f29.jpg)
ただし、一昨年以来、デンソーの燃料ポンプの根幹部位たる、ポンプケーシング内でポンプタービンが回転し燃料を圧送する部分(これらはすべて樹脂部品)で、樹脂の重合度が不良で膨潤を生じて、タービンとケーシングが接触し回転不能となりエンジンが稼働できなくなるトラブルが全世界で1千万台を超える巨大リコールを生み出したた。幸いなことに、巨大デンソーにとって、フューエルポンプの売上占有度など1%にも満たない僅かなもので、エアバッッグのタカタみたいに企業存続に影響はいささかもなかったのであるが、樹脂の硬化反応(重合とか架橋反応と呼ばれる)はなかなか、デリケートな分野であろうという想像が出来る。
ちなみに樹脂燃料タンクとは、一体金型の内部に袋状樹脂を挿入しつつ加温して、その袋の内部に空気を注入して、希望の形状に成型する「ブロー成型法」というのが用いられることはものの本で知っている。おそらくタンク本体はPPもしくはPETなどの耐油、耐薬品性に優れた樹脂を使用するのだろうが、先のネジ加工した燃料ポンプなどが装着されるフランジ部は、ある程度硬度とか強度や寸法精度が高いエンプラ(ポロアミド他何十種もある)で作り、ここを本体樹脂と合わせ込み溶融接合するのだろうが、ここに今回の欠陥が表出したと見るべきだろう。
それが、何故涸れた技術のH25年(2013年)頃を境に生じたのかと云うことは、これは憶測とはなるが、今や自動車メーカー傘下のサプライヤーにとって大競争時代に入っており、サプライヤーの変更(もしくは新規参入)があったのではないだろうか。
例えば、数十年前には欧州でコンチネンタルと云えば、単なるタイヤやゴム生産メーカーに過ぎなかったのだが、今や独シーメンス系のVDOなどを吸収しつつつ、ASV系のレーダーセンサーまでを供給するメガサプライヤーとなっている。また、仏ヴァレオ(Valeo)などは、小さな仏車のみに使用される知名度の低いメーカーだったのが、何時の間にやら国産車にも使用される大メーカーに成長して来ている。/span>
4/26付けリコール報によれば、BMWJAPANは12形式H24年~H30年まで対象台数18千弱のフューエルタンクを交換するリコールを知らせている。
この説明によればタンク上面のカバープレート(図からは燃料ポンプとかセンダーゲージが取り付くねじ込みフランジ部を示している)の溶接が不適切なため、振動等により亀裂が生じ燃料の漏れの恐れがあると記している。
なお、溶接と記してあるのだが、BMW車に限らず近年の燃料タンクは樹脂成形性を使用したものが多く、BMWでは今回対象モデル以前から樹脂タンクを使用して来た。それがなぜ、H24年となると230iなど3シリーズだとF30モデル以降で、今回のリコールになったのか不思議に思うところもある。つまり、樹脂タンクはかなり以前から採用されていた、いわば涸れた技術であり、今更リコールが生じるとは解せないことだという思いだ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/d2/86a43d230166aec6f5054d1b81883749.jpg)
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ただし、一昨年以来、デンソーの燃料ポンプの根幹部位たる、ポンプケーシング内でポンプタービンが回転し燃料を圧送する部分(これらはすべて樹脂部品)で、樹脂の重合度が不良で膨潤を生じて、タービンとケーシングが接触し回転不能となりエンジンが稼働できなくなるトラブルが全世界で1千万台を超える巨大リコールを生み出したた。幸いなことに、巨大デンソーにとって、フューエルポンプの売上占有度など1%にも満たない僅かなもので、エアバッッグのタカタみたいに企業存続に影響はいささかもなかったのであるが、樹脂の硬化反応(重合とか架橋反応と呼ばれる)はなかなか、デリケートな分野であろうという想像が出来る。
ちなみに樹脂燃料タンクとは、一体金型の内部に袋状樹脂を挿入しつつ加温して、その袋の内部に空気を注入して、希望の形状に成型する「ブロー成型法」というのが用いられることはものの本で知っている。おそらくタンク本体はPPもしくはPETなどの耐油、耐薬品性に優れた樹脂を使用するのだろうが、先のネジ加工した燃料ポンプなどが装着されるフランジ部は、ある程度硬度とか強度や寸法精度が高いエンプラ(ポロアミド他何十種もある)で作り、ここを本体樹脂と合わせ込み溶融接合するのだろうが、ここに今回の欠陥が表出したと見るべきだろう。
それが、何故涸れた技術のH25年(2013年)頃を境に生じたのかと云うことは、これは憶測とはなるが、今や自動車メーカー傘下のサプライヤーにとって大競争時代に入っており、サプライヤーの変更(もしくは新規参入)があったのではないだろうか。
例えば、数十年前には欧州でコンチネンタルと云えば、単なるタイヤやゴム生産メーカーに過ぎなかったのだが、今や独シーメンス系のVDOなどを吸収しつつつ、ASV系のレーダーセンサーまでを供給するメガサプライヤーとなっている。また、仏ヴァレオ(Valeo)などは、小さな仏車のみに使用される知名度の低いメーカーだったのが、何時の間にやら国産車にも使用される大メーカーに成長して来ている。/span>