私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

駅弁の思い出

2009-03-26 | コラム

 かつて列車での旅で食べる機会の多かった駅弁ですが、近年は少なくなったと思います、その理由は、列車の高速化と乗車時間Kamameshiの短縮にあるのだろうと思います。

 そんな駅弁として記憶に残るのが、信越線の横川駅の「峠の釜飯」(おぎの屋製)です。まだ、長野新幹線が開通する以前の長野行きですは、特急「あさま」に乗車しても、上野から長野まで3時間程の列車の旅だった様に記憶します。そして、「あさま」は横川駅に停車すると10分近くも停車するのですが、その理由はその次の駅である軽井沢までの間にある碓氷峠の急坂を登るため、「あさま」の前後に電気 機関車を連結し、引き押しして登坂するためだったのです。

 この停車期間中は、ホーム上で「峠の釜飯」を販売しており、多くの人が買い求め旅を楽しんだものでした。買い求めた釜飯の陶器製の蓋を取って食べ始めると、列車は横川駅を発車します。そして、周辺の風景からも明らかに感じられる急坂を、喘ぐ様にゆっくりとした速度(たぶん10km/h程度)で登って行きます。

 そもそも、横川から軽井沢間の碓氷峠の急坂は、開通時の頃は、通常の電車では登坂困難なため、アプト式という線路の中央にラックギヤ状の第三のレールを敷き、車両側に設けられたギヤと勘合させて登坂させていたと云います。

 この様な旅情をそそる長野への旅も、長野新幹線では約1時間程の工程に短縮されました。碓氷峠の急坂も、ルートも異なり,たぶんトンネル内で登坂しているんでしょうが、乗車している者に登坂しているということも感じさせません。




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