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日産セレナE-Powerリコール

2022-04-15 | 技術系情報
日産セレナE-Powerリコール
 セレナe-Powerの既販売車で、ECUの制御プログラムが不良で、特定の走行条件で燃料切れと誤判断してエンジンが停止して走行不能となる怖れがあるとのことだ。対策は、例によってECUのバージョンアップを行い処置する。

 しかし、昨今のリコールは、コンピュータープログラムの不良とされ、プログラムを改修して対応というのが、全体の半分を軽く超えるのではないだろうか。確かにコンピュータープログラムは、様々な判定条件(アルゴリズム)が内在されており、その不良(バグ)がすべてを洗い出す困難さは理解できる。しかし、リコール公示された内容を見ると、そういう条件なら容易にその状態でのシミュレーションや実走評価で発見できるとも想定できる案件も相当数あると感じる。つまり、メーカーは集荷して問題があれば、プログラムの改修で済ませば良いという安易な思考が内在していないだろうか。

 それと、リコールの中には、それはアルゴリズムの問題で、プログラムの改修で直るという次元ではないんじゃなかという案件も幾らかある様に見えるというのは私見だ。

 今回の特定走行状態とは、以下の報道内容で、「ループ状の道路など」と記してあるところで、次ような条件だろうと推定した。

 まず、アルゴリズム検出パラメーターとして、燃料残量(センダーゲージ指示値電圧一定値以下)、かつGセンサーもしくはヨーレートセンサー値が一定時間値を超える(急旋回の持続時間値)と、燃料供給断の怖れでエンジン始動もしくは継続運転不可としてエンジンを止めフェイルモードとなる。その後、バッテリー電圧が一定以下になると、正常ならエンジン始動するが、フェイルモードではモータも停止し車両は停止する。というアルゴリズムではないだろうか。


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日産7.8万台リコール 「セレナ」走行不能恐れ
JIJI.CMM 2022年04月14日18時08分
 日産自動車は14日、走行不能となる恐れがあるとして、ミニバン「セレナ」7万8964台(2019年7月~22年1月製造)のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。
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 国交省によると、対象となったのはガソリンエンジンを発電機として利用し、発生した電気でモーターを回す「eパワー」を搭載した車両。
 eパワーの制御プログラムが不適切で、ループ状の道路などを走行中に発電を始める際、ガソリン切れと誤判定され走行できなくなる恐れがある。不具合は5件報告されている。


#セレe-PowerECUバグリコール #燃料供給断アルゴリズム不良


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