高度経済成長が終わり右肩下がりの経済状況の中、各企業体は大型化を加速させつつあります。銀行や保険会社を含み一般企業でも合併への動きは激しいものがあります。同様に、町の自営・小売り業種も淘汰されつつあります。米屋、魚屋、八百屋、電気屋、時計屋、等々、恐ろしいほどまでに少なくなりました。その代わり、郊外に大資本の大規模店舗が出店し、旧来の市街地はシャッター通り商店街と化しているのは各地方で共通の姿です。
私の業務絡みで接する保険代理店業も、近年は保険会社主導による大型代理店への統合・合併化が進められつつある様です。自動車整備業や鈑金塗装業では、廃業するところもちらほらと見られる様になりました。また、廃業こそしないまでも、将来への不安から望みを託しフランチャイズチェーンに加盟する工場さんもありますが、果たしてその結果はどうなのかと考えた時、必ずしも順調に進んでいないのではという工場さんを垣間見る機会もあります。
この様な経済の動きの中、各企業体の上下関係を持ったもの同士が、下位組織に対して無理を要求している場合を垣間見ます。前にも記しましたが、国内トップ企業での、ジャストインタイム等と云う手前本意なシステムもその一つと感じられます。自らの生存のためには、廻りを殺してまでも生き延びるという弱肉強食の世界です。大げさですが、ある意味で殺し合いを始めつつあるのだとも感じられます。
企業体で働く労働者にも、給与を減らした上で、人員もリストラしました。そして、社内規則は強められ、個人責任も従来に増し強められつつありますから、各個人への負担は増しつつあります。その結果が、過労死や鬱病の蔓延、そして自殺者の増大へ結びついているのでしょう。
メガコンペティションやグローバルスタンダードと云われ、日本だけでどうにかなるものではないのかもしれません。しかし、日本国民がもっともっと共存同栄できないのかと嘆かずにはいられません。政治に期待したくとも、昨今の年金問題や暫定税率の問題での無責任でリーダーシップに欠けた対応を見る限り、とても無理と思わざるを得ません。
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