この写真は、約8年程前に某地のレッカー業を兼営している修理工場で、他の車両の立会の際に記録したものです。車両変形が戦慄すべきまでに大きく、しかも壁状物に垂直に近い角度で衝突しており、いわゆるバリヤ衝突テストの超高速版として観察したものです。個別写真の説明にも記しましたが、車両全長で1mを超える程の潰れ量であると思います。乗員は右ドアのこじ開け救出跡のみなので、ドライバーのみであろうと思います。なお、エアバックは正常に作動した様ですが、運転席の変形状態よりドライバーは即死であったものと想定されます。衝突速度は、個別写真にも記しましたが、スピードメーターの指針が110km/h付近を指しておりますが、もっと高速であったものとも想像されます。しかし思うのは、この様な高速でコンクリート壁?にほぼ垂直に衝突するとは、偶然な事故かどうかが気になるところです。覚悟の上での自殺かも等とも想像してしまわずにはいられません。
佐藤式による衝突速度推定式より
この計算式は車両の永久変形量Vf(m)と有効衝突速度Ve(km/h)の実験式から衝突速度を求めるものです。なお、実験式の誤差として、速度の約20%が見込まれるといいます。
Vf=0.0076Ve
この算式に当事故車の変形量が仮に1mであったとして代入してみますと、131km/hとなります。