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現在のコロナパンデミックに旧日の小松左京氏の小説を思い出す

2021-08-31 | コラム
現在のコロナパンデミックに旧日の小松左京氏の小説を思い出す
 現在のコロナパンデミックだが、近年ではSARSとか毎年冬場に広まるインフルエンザが思い浮かぶが、もっと過去の1918年に始まったと云われる「スペイン風邪」は、ケタ違いの被害者を生み出したことが知られている。その被害は、全世界で5億人が罹患したとwikiでは記しており、死亡者数も5千万から1億人で、おそらく1億を超えていたのではないかとも記している。このスペイン風邪の被害は、日本でも罹患者24万人、死者39万人を生み出したというから凄い病変であった訳だ。

 なお、スペイン風邪と呼ばれるが、スペインで始まった訳でなく、当時が第1次世界大戦と重なっており、各国が情報統制されていたが、たまたまスペインが中立国で情報発信が自由にできたことから、スペイン発の情報としてスペイン風邪と呼ばれたと云うことらしい。

 このスペイン風邪の起源は必ずしも明確ではない様だが、その収束もなんらかの特効薬が決め手になって人類が退治せしめたと云うことでなく、約4年の期間を経て、明確な理由は判らず収束したということだ。まあ、考えられることは、全世界に広まり免疫が形成されたということだろう。

 さて、このウィスル病変による世界の壊滅という現象を知る時、およそ高校生の頃呼んだ小松左京氏の「復活の日」というSF小説を思い出す。小松左京氏と云えば、代表作に「日本沈没」とう作品があるが、当時高校生の頃これを読んで、しばらくの期間小松左京氏の小説を多く読み出したことが思い出される。

 今、記憶に残るのは「果てしなき流れの果てに」とか「復活の日」という小説が思い出される。そして、この「復活の日」が正にウィルスによる人類滅亡寸前の姿を描くものだった。

 記憶にあるストーリーは、アルプス上空で航空機が墜落し、その残骸の中に割れたガラスアンプルが煌めいていたという場面から始まる。その後、雪解けの季節を迎え、人類は原因不明の病変に犯されつつ絶滅して行くのだが、最終局面で米ソの核兵器の撃ち合いが始まってしまうのだった。そして、だた一部生き残った人類は、南極に居た者達だけになったのだった。その南極の人類は、新たな復活の日を求めて、死滅した地に戻るのだが、核兵器の灼熱に焼き尽くされた人類と共に、ウィルスも死滅していたのであった。

 てな、記憶の範疇でのストーリーだが、当時の小松左京氏の描くSFの世界というのは、絵空事なのだが、およそ氏の科学的知識の真骨頂と云える描写力で、あり得る話しかもしれないと思わせる冴えを感じたものだった。


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