私の思いと技術的覚え書き

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プロダクション塗装

2015-02-14 | 技術系情報
 Youtubeで感心あるクルマのプロダクション風景を眺めることが時々あります。如何に短時間(コスト低減)で作るかの種々の事柄には感心させられます。そのなかで、ボディー本体の最終工程たる塗装ラインの風景でベル型塗装機で噴き出された霧化微粒塗料が、車体外板に吸い付くように流れるのには感心します。いわゆる静電塗装で高圧電位差で吸い付けているんでしょうが、大量に塗料を使うメーカーでは塗着率上で相当な優位を持つと想像します。

 ベル型塗装機は比較的凹凸差が少ない平面状の広い面積を塗るのに適したもので、高速回転する円盤の遠心力で吹き飛ばされた塗料をエアで更に噴き出すという仕組みの様です。エンジンルームや各ピラー部などの骨格部の塗装は、一般塗装工場と同様のスプレイガン(静電塗装式)による手吹きかロボットアームに装着の単発式のベル型塗装機により行われている様に伺えます。

 ベル型塗装機は外板面の塗膜品質(表面の凹凸、ラウンド等とも呼ばれる)が良好で、ほとんどのクルマが検査工程で良なら磨きなしで出荷される様です。

 現在の中級車までは、ドブ漬け(カチオンED)を終えて過熱乾燥後、中塗り、上塗り(ベースコート)、クリヤーの3層をウェットオンウェットで塗り込み焼き付け乾燥するいわゆる3C1Bというものだそうです。高級車などでは、4C4Bという4コート4回焼き付け乾燥で、中間の乾燥後に中研ぎ行程を入れたものもあるやに聞いています。


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