名前は聞いたことあるけど、私の頭の中の整理として記す。
LPGとはリキッド・プロパン・ガス(液化プロパンガス)で、タンク(ボンベ)内に加圧圧縮して液化した状態で保存するもの。CNGとはコンプレション・ナチュラル・ガス(圧縮天然ガス)のことで、気体のまま圧縮してタンク(ボンベ)内に保存するもの。CNGでも船舶輸送などでは、LNGとして液化して輸送効率を向上させたものがあるし、将来的には自動車用にも使われる方向とのことであるが、熱効率上ではディーゼルが優れるし、見掛け上(製造段階では多量のCO2を消費するから)CO2が少ないとして、FCVとかHVが主流となった現在では、そこまでの開発熱意が継続するか不透明な様子だ。
これらのガスエンジンであるが、ディーゼルの圧縮着火ではなく、ガソリンエンジンと同様の火花点火式(オットーサイクル)エンジンであることは知っておきたい。従って、同時多発的に発火燃焼するディーゼルと違い、点火炎は火炎伝播という現象(数m/sec)により燃え広がるから、ボア系(というより単室当たりの排気量と考えて良いだろう)に制限を受けてしまう。LPGはガソリンのハイオク相当のオクタン化を持つらしいが、大きなボア径となると、火炎伝播が伝わる以前に、ボア周辺でプレイグニッションなどの異常燃焼を生じてしまうので、安全を見込んで圧縮比を低めたり、最大回転数を低めたりせざるを得なくなる。しかし、火花点火でガソリンと組成的には類似したHC燃焼では、3元触媒によりCO、HC、NOxと同時に浄化できるし、ディーゼルみたいにDPFでPMをトラップする必要もない。ガソリンに比べれば、気化しやすく混合気として混じり易く、PMが少ないことはエンジンオイルの汚損も少ない。
CNGの場合は、圧縮ガスだからタンク容量に対する航続距離は短めとなり、比較的近郊を循環する路線バス程度にしか使用が困難となるが、LPGではガソリンエンジンと同等の航続距離を持つ。しかも、最近のLPGでは、従来のベーパーライザー(液体を気体に変える装置)を省略し、液体のまま燃料噴射することで、ガソリンエンジンにそん色ない最大出力と、適切な吸気管長を設定することで、吸気脈動および慣性効果を生かし、低中速トルクの向上を生み出している。
こんな優れたLPG燃料車であるが、何故か日本ではタクシーなどの営業車にしか普及しない。もう、何年か前に韓国の現代自動車がLPG燃料車を日本で売ろうとしたが、さっぱり売れず、とうとう現代自は日本からバス以外のクルマを撤退してしまった。燃料スタンドが少ないとか、石油精製(分留)した際の生成量の問題とかあって、政策的な問題もあるのかもしれないが・・・。font>
LPGとはリキッド・プロパン・ガス(液化プロパンガス)で、タンク(ボンベ)内に加圧圧縮して液化した状態で保存するもの。CNGとはコンプレション・ナチュラル・ガス(圧縮天然ガス)のことで、気体のまま圧縮してタンク(ボンベ)内に保存するもの。CNGでも船舶輸送などでは、LNGとして液化して輸送効率を向上させたものがあるし、将来的には自動車用にも使われる方向とのことであるが、熱効率上ではディーゼルが優れるし、見掛け上(製造段階では多量のCO2を消費するから)CO2が少ないとして、FCVとかHVが主流となった現在では、そこまでの開発熱意が継続するか不透明な様子だ。
これらのガスエンジンであるが、ディーゼルの圧縮着火ではなく、ガソリンエンジンと同様の火花点火式(オットーサイクル)エンジンであることは知っておきたい。従って、同時多発的に発火燃焼するディーゼルと違い、点火炎は火炎伝播という現象(数m/sec)により燃え広がるから、ボア系(というより単室当たりの排気量と考えて良いだろう)に制限を受けてしまう。LPGはガソリンのハイオク相当のオクタン化を持つらしいが、大きなボア径となると、火炎伝播が伝わる以前に、ボア周辺でプレイグニッションなどの異常燃焼を生じてしまうので、安全を見込んで圧縮比を低めたり、最大回転数を低めたりせざるを得なくなる。しかし、火花点火でガソリンと組成的には類似したHC燃焼では、3元触媒によりCO、HC、NOxと同時に浄化できるし、ディーゼルみたいにDPFでPMをトラップする必要もない。ガソリンに比べれば、気化しやすく混合気として混じり易く、PMが少ないことはエンジンオイルの汚損も少ない。
CNGの場合は、圧縮ガスだからタンク容量に対する航続距離は短めとなり、比較的近郊を循環する路線バス程度にしか使用が困難となるが、LPGではガソリンエンジンと同等の航続距離を持つ。しかも、最近のLPGでは、従来のベーパーライザー(液体を気体に変える装置)を省略し、液体のまま燃料噴射することで、ガソリンエンジンにそん色ない最大出力と、適切な吸気管長を設定することで、吸気脈動および慣性効果を生かし、低中速トルクの向上を生み出している。
こんな優れたLPG燃料車であるが、何故か日本ではタクシーなどの営業車にしか普及しない。もう、何年か前に韓国の現代自動車がLPG燃料車を日本で売ろうとしたが、さっぱり売れず、とうとう現代自は日本からバス以外のクルマを撤退してしまった。燃料スタンドが少ないとか、石油精製(分留)した際の生成量の問題とかあって、政策的な問題もあるのかもしれないが・・・。font>