私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

修理業者への不信を表すユーザー感情

2016-02-07 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 かれこれ、だいぶ以前のネット記事ですが、下記の様なユーザーの書き込みを見ました。今でもあることでしょう。

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◆”読者の方から” 2000/4/4 自動車ニュース&コラムより
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 先日、関東平野に強風が吹き荒れた日、とあるスーパーの駐車場でクルマをぶつけられました。・・・と言っても、双方とも停まっている状態で、風が強いのに不用意にドアを開けたために、私のクルマにぶつかったというものでした。私は車内で、子供の世話をしているところでしたので、すぐに下りて行って確認したところ、わずかながら凹みがあり、相手の塗料もべったりついていました。
 結局、相手も非を認めたので直すことになり、私のクルマを買ったディーラーに持ち込みました。簡単な査定の結果、約4~5万円だとの返答。この時点で、かなり高いな・・・というのが感想でした(以前、修理工場でかなり深いキズを1万5千円で直したことがあったので)結局、相手も保険を使うことになり、修理も無事終了。我が家に保険会社から示談書(もどき?)が送られてきました。詳細は省きますが、修理費用はなんと12万強にもなっていました。そして、その示談書には、○○自動車販売(ディーラーです)に12万を払い、示談が成立したこととする旨が記載されていました。
 確かにウチは1銭もださずに直ったので良いといえば良いのですが、結局ドア1枚全塗装になったため、査定が2万円強下がるそうです。更に、修理中は代車を用意してもらったものの、乗りづらくて家族には不評。直って来たクルマに乗ると、塗料臭くて1歳の子供が酔ってしまう等、踏んだり蹴ったりの状態です。

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 この様な話は、ディーラーや修理工場(以下修理業者と記す)を問わず、あり得る話なのかもしれません。しかし、この様なユーザー感情を生み出した修理業者は、いくらその修理品質が良好であっても、そのユーザーからの支持は受けられないということでしょう。そして、長い目で見れば、この様な修理業者は結局ユーザー支持を失い、企業としての凋落の運命をたどることは自明のことだとも感じます。

 この事例では、通常であれば十分修理できる軽度な損傷のドアパネルを、新品に取替た結果のものだと思います。しかし、自動車の特に板金塗装修理に関わる技術者なら十分お解りのとおり、新品に取替さえすれば最高の修理品質が得られる訳では決してありません。塗装範囲は隣接パネルを含め広がりますし、ドアのシーリング品質や耐防錆性能の低下も含め、良いことはありません。それに、新しいクルマである程、例えボルト系パネルであっても、中古車査定での減価も大きくなるでしょう。そして、省資源、省エネルギーが地球的規模で求められていることにも、逆行することも無視できません。

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