私の思いと技術的覚え書き

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鈑金塗装修理費のこと(ある工場とのメール記より)

2008-10-25 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険

鈑金塗装修理費のこと(ある工場とのメール記より)

 

 ある修理工場(仮名:平成鈑金)とのメールの遣り取りを行った記録として紹介してみます。ちょっと長くなりますが、この内容は私なりに感じている疑問と、それに謙虚にお答えを下さった工場記として、皆様の参考となるものもあると思うからです。

 

■御社のHPを見ての感想を記させて戴きます。 07/09/08送信

 インターネットで検索していて、平成鈑金様のHPに辿り着きました。最初に保険修理での20%キャッシュバック等という表題を見て、「ややここもか」(失礼)と眉をひそませましたが、読み進めていく内に、それは御社の企業努力としてのものであって、決して外値(見積額)を膨らませてのものではないことが判り胸を撫で下ろしました。しかし、各業者のHPや雑誌の広告を見ていると、免責金サービスだのと謳いつつ実作業と乖離した高額修理見積を請求する工場が目に付きます。

 また、御社のHPから読み取れ共感することですが、ディーラーの事故車修理見積は限度を超えて高額過ぎます。特に、技術力が不足していたり、部品利益の追求からだと思いますが部品を取替し過ぎです。それでも、私の地元の静岡ではまだましな方かもしれません。東京での某メーカーディーラー社とか某メーカー経営のボデー修復専業工場社等は異常だと感じます。私の勤務する地元にある某系ディーラーでも、まるで判っていない変なメーカー信仰があって、希に東京にあるメーカー系列ボデー修復工場社へ外注に出す様なケースがありますが、大体地元ディーラーの1,5賠の修理見積額となります。それでいて、その修理品質が極度に高いかといえば決してその様なこともありません。地元のBPショップの中には、それ以上の修理品質を十分確保出来る工場もあるのですが・・・。カーユーザーの知識不足から来るディーラー信仰が大きいのは致し方ないことですが残念なことです。また、国産ディーラー以上に高額な、輸入車ディーラーの問題もありますが・・・。

 ところで、御社での、事故修理対象車として、大ダメージ車を除外しているのは理解出来るところがありますが、輸入車およびレクサス車を除外しているのはどの様な理由なのでしょうか、興味を持ちます。

 

■平成鈑金 WEB担当です。 07/09/10受信

メール有り難うございました。 

昔からキャッシュバック的なサービスは町の鈑金屋でも見かけましたが、私たちのグループがネットでサービスを公表し始めてからは、特に増えて来た様に見受けられます。

ただ、他社が見積額を膨らませてそれをキャッシュバックに充てていたというのは知りませんでした。でも実際の所、アジャスターさん次第でぼったくりの見積りでも通ってしまうと言う話は良く聞きますね。特に外車ディーラーや販売会社などが多く、損保に指数表が無い等という事から「言い値」で仕方が無い等と言うアジャスターも居ました。

以前ボルボ・ディーラーの仕事をしていた時は、始めに貰う見積りを見てびっくりしました(レートが8,000円~12,000円)、これでも通るから良いんですと担当フロントに言われてました。その分うちの貰い分も増えるので有り難かったですが。(^_^;)

国産ディーラーも色々やってくれますね。

えっ!?こんなに貰えるの??なんて見積もりは多いです。実際通ってしまいますが、我々が同じ様な見積もりを出すと、クレーム付けられたりする事も多かったです。うちの場合はそれ程多くは無いのですが。

輸入車とレクサスに関しては、弊社では輸入車用の見積りデータを用意していない為、まずお見積もりが出来ないのです。修理予定額も出せない所で修理して貰うのも嫌だと思いますし、こちらも完成後にもめるのは嫌なので、初めから受付をしていない訳です。

 

又レクサスに関してですが、弊社では基本的にリーズナブルな修理を心がけています、保険を使ったからと言って無用なパーツ交換や付随作業を付けたりもしません。庶民に優しい修理を目指している訳ですね。その為、レクサスの様な無意味に高額な車を所有される方は、修理費用など気にせずディーラーにて修理をお受け下さいと言う事で、受付をしていない訳です。(変な理由ですね(^_^;))

 

うちの事なら、こちらから移動になったアジャスターさんにでも聞いて頂ければ、知ってる人は知ってると思います。特に東海の方はうちのサイトを良く見られているらしいです。

■平成鈑金様へ 08/04/23送信

 以前にメール(下記)しました某損保アジャスターです。

 最近、貴社のHPを見ましたら、私のメールが(勝手に)掲載されていました。まあ、特に守秘義務違反はしておりませんから良いのですが、一応の礼儀としてメール送信者への断りがあってもしかるべきと感じました。

 

 ところで、昨今の各損保社における画像伝送集中センターの対応に多くの修理工場から非難の声が高まりつつあることを懸念しています。効率化だけを追求し立会業務を排除して行く中で、技術アジャスターの真のスキルは確実に低下して行く運命にあります。そして、各社画像センター担当者の、姑息な対応の数々を聞くとき、私は嘆き悲しみます。

 何故に修理費の根幹たる問題に踏み込みもせず、見積書の表面的な微々たる問題にしか拘らないのか。これも、ねじ曲がり根幹を失ったレポート審査という不公正な能力給の弊害でもありますが、嘆かずにはいられません。

 所詮、画像伝送による立会省略は、信頼関係を保持したアジャスターと工場との間でのみ、真の価値が生まれるものであると感じます。効率化だけを追求したこの様なシステムは、工場の不審と自らの見積スキルの低下と合わせ、職業自体の価値低下を招くことであることを。そして、モラルの欠けた一部の工場にとっては、画像伝送の限界を巧みに活用できることから、無用な損害額単価の引き上げにも繋がることも、判かって居る方も多いものと思います。

 以上について、御社での画像伝送の対応で問題点や思うことがあれば、教えてもらいたく思います。

某損保アジャスター

 

■某損保アジャスターさま 08/04/24受信

ご意見メール有り難うございます。

以前頂きましたメールを無断で掲載してしまいました事を深くお詫び申し上げます。申し訳御座いませんでした。早急に対処させて頂きました。

 

弊社WEBサイトをご利用頂く皆様への配慮が足りなかった事に、この時点で気付かせて頂きました事に、深く感謝致します。有り難うございました。

また何かお気付きの点など御座いました時には、ご指摘頂ければ幸いです。

 

●損保の画像伝送について

ご存じの通り、現在の損保では大半が画像伝送による立ち会い省略での協定業務と成っております。その中で、一部損保では当然の如く、無闇な値下げの要請などは良くあります。その度に根拠を確認するなどしておりますが、結局は現車の確認もしないまま、画像という二次元的な資料のみに基づく査定内容とでは、折り合いが付かなくなるのは必然とも思えます。

弊社では これらの内容に関して 既に数年前から度々SCのセンター長さんなどと 幾度と無く協議を行うなど、アジャスターさんの査定方針・方法などを確認しながら話し合いを行い、双方が納得出来る状態になる様努力しておりますが、やはり異動の時期になると申し送りも無いまま異動となってしまう様で、又同じ事が起こる次第です。 

その為弊社では、現在殆どの事案に関して損保に対し弊社より「立ち会い査定」を依頼している状況です。画像伝送に対して、思う事と、行っている対応はこんな感じです。

また何か御座いました時にはメールして下さい。有り難うございました。


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