旧日本軍の空母には装備されていませんでしたが 、現用の米国などの空母にはカタパルトといういわゆる加速装置が装備されています。まあ、第2次大戦時代と異なり、現在ではジェット戦闘機が当たり前ですから、離翔速度が高く(200km/h)、空母には絶対に必要となる装備なのでしょう。
このカタパルトですが、全長約100mで、全装備重量30トン程度の戦闘機を、約2秒で速度300キロまで加速できると云います。その平均加速度は4.2Gにもなりますから、パイロットは強烈にシートバックに押し付けられる加速感を味わうことでしょう。映画トップガン冒頭でのF14の発艦シーンは、迫力あるものですが、適うことなら私も一度は体験してみたい加速感と思います。
現用のカタパルトは、スチーム(蒸気)の圧力を利用して作動する様ですが、磁気式リニアモーターの利用も近い将来実用化されると云われています。リニアモーター式であれば、加速度を制御して機体への負担を少なくすることができるのだと想像されます。
追記
似た様な加速装置として、クルマの衝突実験を行うバリヤ衝突装置があります。こちらは最高速度としては、通常のものは精々100キロ程度までですが、最終衝突速度の精度が求められます。この装置の駆動は、電気モーターとドラムによりワイヤーを巻き上げて行っています。これもリニアモーター化が可能でしょうが、コスト的にどうかということがネックとなるのでしょう。