私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

力に関連して

2018-04-07 | 技術系情報
 またまた上空高くからの話をお許し戴きたい。
 整備士試験じゃないが、昨今(かなり前からだが)は重量と区分する意味で力はN(ニュートン)で表している。このNとは、1kgの質量に1m/sの加速度を生じさせる力と定義されている。F=m・α(F:力、m:質量、α:加速度)

 ボールジョイントを切り離すために、ハンマー打撃を行う場合を考えてみる。大型車のごっついボールジョント嵌合部にヘッド重量0.5kg(1ポンド相当)のハンマーで幾ら勢い強く叩いてもムダな話だろう。繰り返し叩いて、嵌合部表面に打撃痕を生じさせるのがせいぜいだろう。ご存じのとおり、片手ハンマー(2~3kg)とかで、真心をクリーンヒットさせれば一発で決まる。この真心というのも大事なことで、心がズレると、ハンマーの打撃力が逃げてしまうのだ。このことはクルマの衝突でも一緒で、同一速度で心向き衝突(衝突軸線が重心を通る衝突)と偏心衝突(衝突軸心が重心を外れた衝突)では、心向き衝突の方がより深部まで損傷変形を生じる。偏心衝突では、衝突の運動エネルギーはクルマを回転させようとする力にも消費される。

 話は飛んで、エアインパクトレンチのことに触れたい。ご存じのとおりインパクトレンチは圧縮空気により内部のハンマーを打撃することにより大きなトルクを生むものだが、その能力は内部の打撃ハンマー機構の大きさに支配される。従って、キャパを上回るボルトなりナットを長時間打撃し続けれるとソケットやボルト頭部を痛めることは経験上知るところだろう。なお、大型インパクトレンチの場合、エアホースの太さはなるべき大径のものを使用する必要があるだろう。

 ついでにエアホースのことでもう一つ。このコーナーにはBP関連の技術者の方も居る様なので補足したい。ブース内などで、レギュレターからスプレーガンまでのホースだが、ソリッドカラーは良いとして、シルバーMなどで、側面とか広範囲を連続して塗り込む場合だが、細いホースはムラの原因となる。本当かと思うなら、幾つかの塗装工場でそれとなく見比べて見て欲しい。

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