今回の話題として私の業務の中でも苦労する中の一つのことを記してみます。
本日ある交通事故の被害者の方のお宅へ訪問して来ました。事故は契約車両が前方の停止車両に追突するというもので、いわゆる典型的な100:0の事故です。被害車両は2年程を経過したプリウス(走行52千キロ)で、私の見立てでは修理費85万円程度ではないかという事故でした。この事故で被害者の方は、新車への代替えを実際に行うこととなりました。
しかし、まいったのは従前の電話連絡の中で、被害者の方から、「おまえ」「きさま」「このやろう」等々、私の人間性すら否定しかねないような荒い言葉の数々を聞くことになったことです。おまけに最後には「電話で済ませるか、日曜日に来い」とのこと、いわゆる嫌がらせとも感じられる言葉です。これには、私も即座に「私共は業務として賠償をさせて戴いていますから」と断りました。そして、本日の相手方宅の訪問となった次第です。
この様な被害者の方と接することは時々ありますが、いわゆる「被害者意識」というもので、たぶんこの方も普段は、実直で真面目な方だと思います。しかし、一端完全な被害者となり、「やられた」となると普段の実直さも忘れさられ「被害者意識」の塊と化します。この様なことを、弁護士の藤井勲氏は著書の中で「王侯貴族症候群」と表現されています。以下に、その部分の記述を抜粋してみます。
王侯貴族症候群 PDF ※「いいがかり撃退術」藤生勲著(星雲社)より引用
本日の訪問では、またまた種々の苦言を聞いた後ですが、最終的に被害者の方の了解を受け完結することとなりました。