国交省リコール審査課からの返答
10月末に国交省宛に「イスズ・ギガのターボ関連部品のリコール」に関わり質問を投げ掛けていたのだが、約3週間を経て担当部署より返答の連絡を受けたので記録しておきたい。
本問題の詳細は、元記事で確認して欲しいが、リコール届出の文章では、本来ターボに欠陥があることを認める論理になっているにも関わらず、ターボが壊れた場合の異常振動に耐えられるBKTなどの補強で火災を防止するという論理矛盾が見えることを指摘したものだった。つまり、ことの本質をそのままに、損害拡大を防止すると云う処置は、ユーザー損失を不当に無視しているのではなかろうかというものだ。
これについての、国交省担当者の返答は、ある意味自己弁護に終始するという官僚にありがちな返答ではなく、確かにユーザー目線で読み込むと、その様な受け取りになりますよねという、ある意味官僚としての善意とうか正義は未だ失われていないことを確認できるものだったと云える。
と云うことで、とかく官僚に対する国民の意識は、とかく厳しいものが多いが、比較的若い官僚はマジメにものごとを考えており、自らの大きな落ち度とならない場合には限定されるのだろうが、至らなかった反省の弁を持つ意志もあることには安堵するところである。ところが、これが高位官僚になるに従い、政治絡みだとか、退官後の天下りの確保などで自己保身が目立ち、とんでもない国民の反発を受ける場合があるのはご存じの通りだ。
今回私から、生意気ながら担当官僚に述べたのは、とかく自動車製造社はリコールを届け出ても、その営利企業という宿命から、改修費用をなるべく安価にしたという意識が生じるのは当然であろう。リコールという制度は、メーカーが自主的に届け出て、それを受理し公示すると云う趣旨は理解するところであるが、やはり受理する段階においては、その内容とか処置に論理的妥当性があるかないか程度のチェックは必用で、それに疑問が生じる場合は、おたずねするなりそれなりに製造社を牽制することが必用であろうということだ。それなくすれば、国交省リコール担当者は馬鹿にされ軽んじられてしまうだろうということを伝えておいた。
ついでに、昨今は多くの制御にECU(コンピューターソフトウェア)制御が利用される時代であり、リコール内容もソフトウェアの改善(バージョンアップ)をしましたという処理を取られる場合がとかく多い。しかし、注意して眺めるべきは、本来的にソフトウェアの問題でなく、ハードウェアの問題に起因している不具合が内在していると想定されるリコールも相当数があると見ている。
例えば、以前の話しだが、トヨタの特定エンジンにおいて、オイル上がりなのか下がりなのか判然としない文意の中で、ハードウェアのエンジンに一定の判定基準で不具合あればエンジン交換だが、そうでない場合はソフトウェアでエンジン制御を変更するというものがあった。これは、想定にはなるが、減速時のスロットルバイワイヤーによるスロットルバタフライの全閉速度をあえて、ペダルと非線形に遅延させ、ペダル離しのエンジンブレーキ時にスロットル全閉を遅延させ(つまりエンジンブレーキを効かない状態にして)、給気管負圧の立ち上がりを押さえ込み、オイル下がり(吸気バルブステム隙間からオイルが吸気管に漏れる)を防止するという本則と異なる対応だろうと思える。
【元記事】
イスズ・大型トラックギガのエンジンリコールについて
2021-10-29 | 問題提起
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/4fc26fd21e0fe9c40f20e5e59172d6bd
10月末に国交省宛に「イスズ・ギガのターボ関連部品のリコール」に関わり質問を投げ掛けていたのだが、約3週間を経て担当部署より返答の連絡を受けたので記録しておきたい。
本問題の詳細は、元記事で確認して欲しいが、リコール届出の文章では、本来ターボに欠陥があることを認める論理になっているにも関わらず、ターボが壊れた場合の異常振動に耐えられるBKTなどの補強で火災を防止するという論理矛盾が見えることを指摘したものだった。つまり、ことの本質をそのままに、損害拡大を防止すると云う処置は、ユーザー損失を不当に無視しているのではなかろうかというものだ。
これについての、国交省担当者の返答は、ある意味自己弁護に終始するという官僚にありがちな返答ではなく、確かにユーザー目線で読み込むと、その様な受け取りになりますよねという、ある意味官僚としての善意とうか正義は未だ失われていないことを確認できるものだったと云える。
と云うことで、とかく官僚に対する国民の意識は、とかく厳しいものが多いが、比較的若い官僚はマジメにものごとを考えており、自らの大きな落ち度とならない場合には限定されるのだろうが、至らなかった反省の弁を持つ意志もあることには安堵するところである。ところが、これが高位官僚になるに従い、政治絡みだとか、退官後の天下りの確保などで自己保身が目立ち、とんでもない国民の反発を受ける場合があるのはご存じの通りだ。
今回私から、生意気ながら担当官僚に述べたのは、とかく自動車製造社はリコールを届け出ても、その営利企業という宿命から、改修費用をなるべく安価にしたという意識が生じるのは当然であろう。リコールという制度は、メーカーが自主的に届け出て、それを受理し公示すると云う趣旨は理解するところであるが、やはり受理する段階においては、その内容とか処置に論理的妥当性があるかないか程度のチェックは必用で、それに疑問が生じる場合は、おたずねするなりそれなりに製造社を牽制することが必用であろうということだ。それなくすれば、国交省リコール担当者は馬鹿にされ軽んじられてしまうだろうということを伝えておいた。
ついでに、昨今は多くの制御にECU(コンピューターソフトウェア)制御が利用される時代であり、リコール内容もソフトウェアの改善(バージョンアップ)をしましたという処理を取られる場合がとかく多い。しかし、注意して眺めるべきは、本来的にソフトウェアの問題でなく、ハードウェアの問題に起因している不具合が内在していると想定されるリコールも相当数があると見ている。
例えば、以前の話しだが、トヨタの特定エンジンにおいて、オイル上がりなのか下がりなのか判然としない文意の中で、ハードウェアのエンジンに一定の判定基準で不具合あればエンジン交換だが、そうでない場合はソフトウェアでエンジン制御を変更するというものがあった。これは、想定にはなるが、減速時のスロットルバイワイヤーによるスロットルバタフライの全閉速度をあえて、ペダルと非線形に遅延させ、ペダル離しのエンジンブレーキ時にスロットル全閉を遅延させ(つまりエンジンブレーキを効かない状態にして)、給気管負圧の立ち上がりを押さえ込み、オイル下がり(吸気バルブステム隙間からオイルが吸気管に漏れる)を防止するという本則と異なる対応だろうと思える。
【元記事】
イスズ・大型トラックギガのエンジンリコールについて
2021-10-29 | 問題提起
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/4fc26fd21e0fe9c40f20e5e59172d6bd