最近知る日野自動車大型トラック(プロフィア)で、以下の内容のリコールを見て、始動後のアイドル回転が低いだけでエンジンメタルの焼き付きが起きうるんだと、ちょっと驚きました。つまり、始動直後の冷却水温や油温が低い時は、エンジンの回転抵抗や燃焼状態から、暖気後のアイドル回転より高い、俗にファーストアイドルと呼ばれる状態でエンジン回転は制御されます。そのファーストアイドル制御プログラムが悪く、エンジンは始動後に自立回転を続けているのだが、回転数が低いが故に油圧が低く、従って圧送油量も少なくエンジンが焼き付くものがあると読み取れる内容です。
しかし、愚人の細やかな凡庸な車両整備に関わる経験から、仮にも始動後にエンジンが継続して自立回転を続けていて油圧が許容値まで上がらない設計というのはあるのかとちょっと驚きます。
これを知り想像しますと、エンジン油圧を生み出すオイルポンプは稼働中の内部損失となる訳で、より燃費の良いエンジンを作ろうとすると、設定以下の低回転時に必要油圧が生み出されない設計になっているのかもしれません。確かに燃費の追求は必要でしょうが、幾ら何でも限界設計過ぎるのではと思えます。
以下メーカーのリコール説明
--------------------------------------------------------
リコール届出番号 4569 リコール開始日 令和元年9月18日
1.不具合の状況
エンジン制御コンピュータにおいて、始動時の回転数制御が不適切なため、オイルポンプの性能ばらつきやエンジンオイルの量により、油圧が発生しないものがあります。そのため、油圧警告灯が点灯し、そのままアイドル回転を続けると軸受部が損傷して、異音が発生するとともに、エンジンが停止するおそれがあります。
2.改善の内容
全車両、エンジン制御プログラムを対策プログラムに書き換えます。なお、油圧警告灯点灯履歴があるものについては、異音・振動、オイル状態及びメタル摩耗粉の有無を点検し、異常が認められるものはエンジンを新品に交換します。
改善箇所説明図
3.対象車両
1)日野自動車株式会社が製作している大型トラックが対象となります。
2)商品名は、「日野プロフィア」です。
3)型式、車台番号の範囲、製作期間、対象台数は次の通りです。
型式 車台番号の範囲 製作期間 台数
2PG-FH1AGA
2PG-FH1AGG FH1AG-100015~FH1AG-100312 平成29年6月26日~令和元年8月29日 287
2KG-FN1AGA
2PG-FN1AGA
2PG-FN1AGG FN1AG-100015~FN1AG-101151 平成29年8月24日~令和元年8月21日 1,126
2KG-FN1AJA
2KG-FN1AJG
2PG-FN1AJA
2PG-FN1AJG FN1AJ-100015~FN1AJ-101142 平成29年8月4日~令和元年8月20日 1,113
2PG-FQ1AJG
2PG-FQ1AJJ FQ1AJ-100015~FQ1AJ-100841 平成29年8月4日~令和元年8月29日 811
2PG-FR1AGA FR1AG-100015~FR1AG-100125 平成29年8月4日~令和元年8月29日 108
2PG-FR1AHA
2PG-FR1AHG
2PG-FR1AHJ
2RG-FR1AHA
2RG-FR1AHG
2RG-FR1AHJ
2SG-FR1AHH
2SG-FR1AHS FR1AH-100015~FR1AH-104948 平成29年6月5日~令和元年8月9日 4,739
2DG-FR1AJA
2KG-FR1AJA
2PG-FR1AJA
2PG-FR1AJG
2RG-FR1AJG FR1AJ-100015~FR1AJ-100774 平成29年6月21日~令和元年8月29日 746
2PG-FS1AGA FS1AG-100015~FS1AG-103014 平成29年6月5日~令和元年8月29日 2,905
2KG-FS1AHA
2PG-FS1AHA
2PG-FS1AHG
2PG-FS1AHJ
2RG-FS1AHA
2RG-FS1AHG
2RG-FS1AHJ FS1AH-100015~FS1AH-100729 平成29年6月13日~令和元年7月26日 693
2KG-FS1AJA
2PG-FS1AJA FS1AJ-100015~FS1AJ-100878 平成29年6月20日~令和元年8月8日 826
2PG-FW1AHG
2PG-FW1AHJ
2RG-FW1AHG
2RG-FW1AHJ
2SG-FW1AHH
2SG-FW1AHS FW1AH-100015~FW1AH-111452 平成29年6月26日~令和元年8月19日 10,792
2PG-FW1AJG
2PG-FW1AJJ
2RG-FW1AJG
2RG-FW1AJJ FW1AJ-100015~FW1AJ-100239 平成29年6月30日~令和元年7月31日 218
2PG-SH1ADGG SH1ADG-100015 令和元年5月10日 1
2PG-SH1AGGG SH1AGG-100015~SH1AGG-100248 平成30年7月9日~令和元年7月1日 234
2PG-SH1AHGG SH1AHG-100015 平成30年12月20日 1
2PG-SH1ALGG SH1ALG-100015~SH1ALG-100016 平成30年10月25日~令和元年6月13日 2
(計 49 型式) (計24,602台)
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日野自動車 リコール情報 大型トラックのリコールについて
リコール届出番号 4569 リコール開始日 令和元年9月18日
https://www.hino.co.jp/j/service/recall/detail.php?id=403#image
追記
昨今のクルマは乗用車でも、止まるか止まらないか状態でアイドルストップして、車庫入れ切り返しで、何度もエンジンが停止と再始動を繰り返す様なクルマまであります。大型トラックでも、AMT搭載車で惰行時にニュートラルにシフトを切り替える制御すると説明しているクルマが各車あります。これなども、惰行から再加速時に、AMTはクラッチを切りニュートラルからその時の最適ギヤ段に再シフトするのでしょうが、僅かなものと云えどもタイムラグを感じないドライバーはいないことでしょう。惰行時ニュートラル制御で燃費がどの程度稼げるのか知りませんが、僅かなものと想像されます。先のアイドルストップもそうですが、やり過ぎだよメーカーさんとしか思えません。
しかし、愚人の細やかな凡庸な車両整備に関わる経験から、仮にも始動後にエンジンが継続して自立回転を続けていて油圧が許容値まで上がらない設計というのはあるのかとちょっと驚きます。
これを知り想像しますと、エンジン油圧を生み出すオイルポンプは稼働中の内部損失となる訳で、より燃費の良いエンジンを作ろうとすると、設定以下の低回転時に必要油圧が生み出されない設計になっているのかもしれません。確かに燃費の追求は必要でしょうが、幾ら何でも限界設計過ぎるのではと思えます。
以下メーカーのリコール説明
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リコール届出番号 4569 リコール開始日 令和元年9月18日
1.不具合の状況
エンジン制御コンピュータにおいて、始動時の回転数制御が不適切なため、オイルポンプの性能ばらつきやエンジンオイルの量により、油圧が発生しないものがあります。そのため、油圧警告灯が点灯し、そのままアイドル回転を続けると軸受部が損傷して、異音が発生するとともに、エンジンが停止するおそれがあります。
2.改善の内容
全車両、エンジン制御プログラムを対策プログラムに書き換えます。なお、油圧警告灯点灯履歴があるものについては、異音・振動、オイル状態及びメタル摩耗粉の有無を点検し、異常が認められるものはエンジンを新品に交換します。
改善箇所説明図
3.対象車両
1)日野自動車株式会社が製作している大型トラックが対象となります。
2)商品名は、「日野プロフィア」です。
3)型式、車台番号の範囲、製作期間、対象台数は次の通りです。
型式 車台番号の範囲 製作期間 台数
2PG-FH1AGA
2PG-FH1AGG FH1AG-100015~FH1AG-100312 平成29年6月26日~令和元年8月29日 287
2KG-FN1AGA
2PG-FN1AGA
2PG-FN1AGG FN1AG-100015~FN1AG-101151 平成29年8月24日~令和元年8月21日 1,126
2KG-FN1AJA
2KG-FN1AJG
2PG-FN1AJA
2PG-FN1AJG FN1AJ-100015~FN1AJ-101142 平成29年8月4日~令和元年8月20日 1,113
2PG-FQ1AJG
2PG-FQ1AJJ FQ1AJ-100015~FQ1AJ-100841 平成29年8月4日~令和元年8月29日 811
2PG-FR1AGA FR1AG-100015~FR1AG-100125 平成29年8月4日~令和元年8月29日 108
2PG-FR1AHA
2PG-FR1AHG
2PG-FR1AHJ
2RG-FR1AHA
2RG-FR1AHG
2RG-FR1AHJ
2SG-FR1AHH
2SG-FR1AHS FR1AH-100015~FR1AH-104948 平成29年6月5日~令和元年8月9日 4,739
2DG-FR1AJA
2KG-FR1AJA
2PG-FR1AJA
2PG-FR1AJG
2RG-FR1AJG FR1AJ-100015~FR1AJ-100774 平成29年6月21日~令和元年8月29日 746
2PG-FS1AGA FS1AG-100015~FS1AG-103014 平成29年6月5日~令和元年8月29日 2,905
2KG-FS1AHA
2PG-FS1AHA
2PG-FS1AHG
2PG-FS1AHJ
2RG-FS1AHA
2RG-FS1AHG
2RG-FS1AHJ FS1AH-100015~FS1AH-100729 平成29年6月13日~令和元年7月26日 693
2KG-FS1AJA
2PG-FS1AJA FS1AJ-100015~FS1AJ-100878 平成29年6月20日~令和元年8月8日 826
2PG-FW1AHG
2PG-FW1AHJ
2RG-FW1AHG
2RG-FW1AHJ
2SG-FW1AHH
2SG-FW1AHS FW1AH-100015~FW1AH-111452 平成29年6月26日~令和元年8月19日 10,792
2PG-FW1AJG
2PG-FW1AJJ
2RG-FW1AJG
2RG-FW1AJJ FW1AJ-100015~FW1AJ-100239 平成29年6月30日~令和元年7月31日 218
2PG-SH1ADGG SH1ADG-100015 令和元年5月10日 1
2PG-SH1AGGG SH1AGG-100015~SH1AGG-100248 平成30年7月9日~令和元年7月1日 234
2PG-SH1AHGG SH1AHG-100015 平成30年12月20日 1
2PG-SH1ALGG SH1ALG-100015~SH1ALG-100016 平成30年10月25日~令和元年6月13日 2
(計 49 型式) (計24,602台)
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日野自動車 リコール情報 大型トラックのリコールについて
リコール届出番号 4569 リコール開始日 令和元年9月18日
https://www.hino.co.jp/j/service/recall/detail.php?id=403#image
追記
昨今のクルマは乗用車でも、止まるか止まらないか状態でアイドルストップして、車庫入れ切り返しで、何度もエンジンが停止と再始動を繰り返す様なクルマまであります。大型トラックでも、AMT搭載車で惰行時にニュートラルにシフトを切り替える制御すると説明しているクルマが各車あります。これなども、惰行から再加速時に、AMTはクラッチを切りニュートラルからその時の最適ギヤ段に再シフトするのでしょうが、僅かなものと云えどもタイムラグを感じないドライバーはいないことでしょう。惰行時ニュートラル制御で燃費がどの程度稼げるのか知りませんが、僅かなものと想像されます。先のアイドルストップもそうですが、やり過ぎだよメーカーさんとしか思えません。