私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

驚くべきクルマ関連ニュース

2017-07-30 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 このところ驚くべきクルマ関連ニュースに2件を知る。この2件の感想を若干記してみる。

 1件目は、フランスに続いて英国が、2040年(23年後)に、ガソリンおよびディーゼルエンジンを全廃するという驚くべき方針を示したことだ。つまり、現状実用化してている動力源としては、EVかFCVのみ認めるということになるのだろう。果たして、EVの充電用電力や、FCV用の水素の生産や供給インフラが整うのだろうか。それと、EVやFCVという一見稼働中はCO2は極小で環境に優しいと見える機構も、その発電所(原子力、火力、太陽光)については、原子力は事故時の危険があまりにも危険だし、火力は所詮のところ30~40%の熱効率で、大量のCO2を出すところは現状のガソリンおよびディーゼルエンジンと大差がない。太陽光に至っては、昼間と夜間の発電能力が大きく、昼間であっても天候に左右される率は高い。それと、そもそも原子力にして太陽光にしても、その製造および廃棄時に投入せざるを得ないエネルギー(つまるところCO2)の投入量のことは、何ら蚊帳の外の論議の様に思われてならない。このことは、現状のHVやPHEVにおいても、類似のものがあると共に、使用される希土類素材(レアメタル)の多さを指摘する意見も聞かれる。

 もう一つは、ドイツカーメーカーなど(たぶん大手サプライヤーを含むから)の、カルテル(談合)疑惑のことであるが、FIAT・GMなどの米国系グループも含む拡大の様相が見られることだ。これは90年代から連綿と行われてきたといい、少なくとも2年前の米国で発覚したVWのディーゼル排ガス不正時には、他メーカーも行いつつ、今回のダイムラーベンツのディーゼル300万代やポルシェカイエンのリコールにも繋がるものであろう。

 談合というと、わが国では主に建設業界などで、盛んに行われてきた実態があるが、クルマ業界では呆れるばかりの破廉恥な単独不正を繰り返す三菱自動車以外では、あまり聞かない現状にある。つまるところ、かつては最先端を走るドイツ自動車メーカーや大手サプライヤーにとって、HVやクリーンディーゼル技術において、日本メーカーに後れを取った「焦り」がなせたものと想像せざるを得ない。かつてのわが国の建設業界における談合体質には呆れたものだが、一見コンプライアンス意識の高いドイツカーメーカー業界において、その指導部層における、どんな不正をしても生き残るという意識は、組織体としての宿命なのだろうか・・・。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。