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損保シャパンとビッグモーター

2024-02-06 | 事故と事件
損保シャパンとビッグモーター
 フライデーは伝えるビッグモーターの惨状は以下だ。以下、記事を参考に以下の様な文が表す。

 一方で見て見ぬふりを強いられることも多かったと聞く。金融庁の報告によると〈出向者の一部においては不正請求や不正が確信される事象について認識しており、そのことを損保ジャパンの営業部門や保険金サービス部門に対し、継続的に複数の報告を行っていた〉とある。
 しかし、板金・塗装部門のトップである工場長というポストに損保ジャパンの出向者が就いていたとなれば話は別だ。しかも、全国の店舗の中でもトップクラスに不正疑惑が報告されていた多摩店である。事情をよく知るビッグモーターの元社員が明かす。
 「出向者のAさんが工場長として勤務していたのは’15年末~’16年1月ごろ。期間は2ヵ月ほどでした。Aさんはとてもまじめで優秀なアジャスターです。表向きの肩書きは『工場長』ではありませんでした。とはいえ当時の多摩店には他に『板金工場長』は存在していませんでしたから、肩書きはさておきAさんが事実上の工場長であったことは確かです。
 損保ジャパンとの契約には要職への抜擢は含まれておらず、辞令はビッグモーターが出したものだと聞いています。Aさんは仕方なく工場長業務をやらされていました。

 てな事が掛かれている。私思うに、ビッグモーターは損保ジャパン・アジャシターに社命としての情義を担わして、その代わり損保シャパンの給与+ビッグモーターしての供与を与えていたとみまれる。そうなると、その社員(アジャスター)の供与は2千万代だったことになる。

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最終報告書にも未記載の疑惑…損保ジャパン出向者がビッグモーターで「工場長業務をやらされていた」
2/6(火) 9:00配信 FRIDAY
1月末に行われたSOMPOホールディングスの会見。櫻田会長兼CEOの退任が発表された

1月30日、環境整備推進委員を務めていたビッグモーター社員・蒲原敏之容疑者(51)が、器物損壊の疑いで神奈川県警に逮捕された。蒲原容疑者は店前の街路樹6本を伐採したとされ、この街路樹問題において初の逮捕者となる。さらに2月1日には蒲原容疑者の指示で街路樹伐採を手伝わされていた男性社員2名も書類送検された。

ビッグモーターの数々の不正疑惑に司法の手が及ぶなか、保険金不正請求疑惑にも進展があった。“蜜月関係”が報じられてきた損保ジャパンは、1月16日に社外調査委員会による最終報告書を公開。1月25日には金融庁から『業務改善命令』を受け、翌26日にはSOMPOホールディングスグループの櫻田謙悟会長兼CEOの退任会見が開かれた。

金融庁による行政処分が『業務改善命令』であり、『業務停止命令』ではなかったことに関係者は胸をなでおろしていることだろう。「処分として甘い」という見方もあるが、ひとまずこれで一つの区切りがついたことになる。

しかし、筆者の取材によると、報告書に書かれていなかった“ある事実”が浮かび上がってきた。かねてより損保ジャパンはビッグモーターへ何人もの社員を出向させており、保険金不正請求への関与が疑われてきた。この件について報告書では、

〈関係資料等の精査、ヒアリング等の結果、出向者が本件不正請求に関与していた事実は認められなかった〉

と発表している。だが、実際は出向者がビッグモーターで「工場長業務を担っていた」というのだ。しかもその店舗は、昨年の外部弁護士による調査で、122件の不適切行為の疑いが指摘されたビッグモーターの中でも旗艦店である東京・多摩店だったのだ。

衝撃の事実に先立ち、まずは損保ジャパンとビッグモーターの関係性について整理したい。損保ジャパンは’15年5月からビッグモーターの板金・塗装部門への出向を開始し、’23年1月までの間に実人数として7名のアジャスター資格を持った出向者を派遣していた。

損保ジャパンが昨年9月の記者会見で配布した資料ではBM社板金・塗装部門における出向者の合計は「のべ17名」となっているが、金融庁では「のべ8名」とある。これは計算方法の違いによるものであり、実人数はいずれも7名という認識である。

板金・塗装部門への出向者は店舗を訪問し、修理品質およびお客様対応品質向上に向けた支援を行うことが主目的であった。ビッグモーター元幹部によると、「ほかの損保からの出向者もいたが、損保ジャパンの出向者は段違いにレベルが高く優秀な人が多かった」とのことである。

そのような優秀な人たちが不正請求を見落とすことは考えにくいのだが、一方で見て見ぬふりを強いられることも多かったと聞く。金融庁の報告によると〈出向者の一部においては不正請求や不正が確信される事象について認識しており、そのことを損保ジャパンの営業部門や保険金サービス部門に対し、継続的に複数の報告を行っていた〉とある。

しかし、報告を受けた損保ジャパンの営業部門や保険金サービス部門が正しく機能していなかった。実際に金融庁は〈厳格な指導や調査を実施した場合のビッグモーターの反発や、それに伴う営業成績・収益への影響を懸念して、その対応を放置している実態にあった〉〈けん制すべき立場の法務・コンプライアンス部も不正請求に関する調査態勢を整備していなかった〉と指摘している。もちろん、損保ジャパンの関係者の中には毅然とした態度で対応していた担当者もいる。しかし組織としては、利益を優先するあまり、ビッグモーターの不正を助長した責任は大きい。

前置きが長くなったが、出向者はあくまでもサポート役であり、決定権を有する立場になかったとすれば、最終報告書に書かれた「出向者が不正に関与した事実はない」というのは間違いではないように思える。しかし、板金・塗装部門のトップである工場長というポストに損保ジャパンの出向者が就いていたとなれば話は別だ。しかも、全国の店舗の中でもトップクラスに不正疑惑が報告されていた多摩店である。事情をよく知るビッグモーターの元社員が明かす。

「出向者のAさんが工場長として勤務していたのは’15年末~’16年1月ごろ。期間は2ヵ月ほどでした。Aさんはとてもまじめで優秀なアジャスターです。表向きの肩書きは『工場長』ではありませんでした。とはいえ当時の多摩店には他に『板金工場長』は存在していませんでしたから、肩書きはさておきAさんが事実上の工場長であったことは確かです。

損保ジャパンとの契約には要職への抜擢は含まれておらず、辞令はビッグモーターが出したものだと聞いています。Aさんは仕方なく工場長業務をやらされていました。その間に不正が行われていたかどうかは、私にはわかりません。Aさんはかねてから『工場長業務から外れたい』と声を上げていたことで、損保ジャパンが状況を理解し、ビッグモーターに申し入れて工場長の任を解いてもらったんですよ」

短期間ながら出向者が要職に就いていたとなれば、当然ながら不正関与の可能性は高まる。果たして、本当に出向者の不正への関わりはなかったのか。また、なぜ最終報告書にその事実を記載しなかったのか。以上の内容を損保ジャパンに問い合わせたところ、期日までに以下のような返答があった。

「当該職員は2ヵ月間工場長をしておりましたが、社外の調査委員会による調査報告書では、当該職員を含め、当社の出向者による不正請求への『関与を認めるに足る証拠も認められなかった』とされています。また、調査報告書については、社外の調査委員会の専権により調査・事実認定に基づき、作成されたものであり、当社が同委員会の事実認定・記載内容等につきコメントする立場にございません」

またビッグモーターにもA氏の工場長勤務の実態を問う質問状を送ったが、「恐れ入りますが、只今事実確認中となります」と返答するにとどめた。

一つの区切りを迎えたはずのビッグモーターと損保ジャパン。しかし、“疑惑の関係”が全て明らかになったわけではない。企業再建を果たすためにも、膿はすべて出し切るべきだが……。

取材・文:加藤久美子


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