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寺子屋指南 その9 信用を得ることがこの商売

2021-04-06 | 賠償交渉事例の記録
 本シリーズも第9回目ともなった。今回は、調査担当者とは、まずは信用を得るのが大前提と云うことを記して来たい。もっとも、この相手に信用を獲得するというには、例えい何の商売もしくは商売ではなくとも、人と人との普遍的な原則とはなくることではあるのだろうが・・・。

 先日も「田中角栄本」の一つを読んで、田中という政治家は時間の約束をことさら重視したということが述べられていた。つまり相手との時刻の約束を自分もことさら守るが、相手にも求めたということだ。例えば、約束の時間から30分ときめれば、例え近くに相手が来ているのが見えたとしても会わずに帰ったというくらい厳しく求めたという。私は、このことを単に指呼に問題でなく、相手が自分との接遇の優先順位としてどれほど優先順を高く持っているかを示すことだと思っている。つまり、軽い気持ちで約束時間をほっぽり出すのは、それだけ相手を軽く見ているからに他ならないからだろうと云うことだ。

 それと、調査担当者というのは、不特定多数の多くの者と出会うのが仕事となるが、過去の配下でトラブルの多い者だとか最近ちらり見聞きする調査担当者は、出会う会う手との真剣勝負という意味で、伝えるべきを伝えていない、牽制すべきをあいまいなまま受け流す傾向がある様な気がしてならない。つまり、大げさだが面談での衝突を怖れるがあまり、その様な上っ面の対応に終始するのだろう。

 初回の立会において、損害の認定で意見の相違が生じて、安易に「それじゃ後日再検分させてもらいますよ」などと言葉をあいまいなまま済ます対応を聞く。私は、その様な云い方はしたことがない。「私と異なるあなたの云うとおりだったら、報告をして欲しい」とすかさず相手にそのことの処理を預ける。また、時間に余裕があったり、相手の言い分にも理があると思えば、未通告で再立会を実施することもあるが、そういう場合も「あなたの言い分も聞いて心配になったから寄ってみた」とあくまで、相手の立場を心配している立場からのんぽ発言を繰り返す。

 ところで、主に対物保険の場合だが、日本の修理工場と顧客との間には、一般的な商取引と比べ妙な商習慣が根付いている場合が今でも見られると思う。つまり、具体的に記せば、対物保険の過失割合は立会時に決定していないが、その決定が済むまで工場は修理費全額の請求を誰にもしないで耐え忍ぶということである。おまけに、保険会社の対応に嫌煙を持たれると、過失割合の決定遅延があたかも保険会社のせいだ云うばかりの攻撃を受ける場合すらある様だ。私は、その様な過失割合遅延からの督促を受けたことはないが、逆に修理工場に過失割合の決着が着いていないが、修理費の精算は出来ているのかたずねることはままあった。つまり、なんであなたが(工場)が部品代まで立て替えなくちゃならないんだ。過失割合に関係なく、施行工場は納車時に全額請求する権利があるんだ。だから、あなたも過失割合に付き合う必用なんかないんであって、全額請求して当然なんだと云うことを再三通告して来たものだった。実を言えば、これは私なりの戦略で、事故の当事者などは、修理工場の修理費遅延や月末には部品商に決算するのを判っちゃいても、他人のこととして無頓着で、自分の主張もしくはプライドだけを通そうという不適な輩も多いのだ。そういう輩に、あなたが解決出来なければ、法的にはあなたが全額修理費をまずは支払うのが当然だと判らせてやるというものだったのだ。

 さらに、コン仕事に無頓着というか、私に云わせれば責任感のない者が、病欠だとか研修だとかで、数日咳を開けることになると、その担当者の卓上には恐ろしいばかりに電話のメモが並ぶことがある。また、出社をしていても、自らが電話を掛けるではなくて、電話を受けるという場合が多いという傾向が見られる者が居る。つまり、契約者、被害者、修理工場等関係者からの、あれはどうなったのか、これはどうなったのかなどの、総じて督促に類する電話がムチャクチャ多いのだ。

 このことは、先にも記したが、面談した際に、例え相手の反発を受け様が、伝えるべきを伝えていないということにあると思える。それと、相手の見になって思考がなさ過ぎる。例えば、過失割合で揉めていたり遅延している場合、私だったら交渉は修理費受け取って居るのだろうか時になり、例えば「**さんのプリウスの件だけど、過失が折り合わないkど、修理費もらった?」とたずねたものだ。もし、そこでもらってないと云うことが判れば、過失割合の揉めている詳細は守秘義務もあるから何処まで話していいのかという問題はあるにしても、「あなたが請求しないから、当事者に本気で早期解決しようという機運がでないんだ! 全額請求して」と教育的見地も含め会話したしたものだった。

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