私の思いと技術的覚え書き

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カーメーカー・リスクや雑感

2015-10-11 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 今般のVW問題を知り、その解決費用が兆の単位まで要しかねないなんて、やはりクルマという高額商品は大変リスクの高いものなんだと感じます。しかも、タカタのエアバッグみたいに、社外製造のデバイスの問題であれば、これはデバイスメーカーに費用請求できますから、ブランド下落はともかくとして、損失は限られたものとなります。しかし、今回のVW問題は本家の問題ですから、まともにメーカーを直撃します。

 ところで、このVW問題でECUや各種センサーを作っている大手デバイスメーカーのボッシュ社では、(ニュース記事によれば)盛んに前からVWに警告していたなどと、自社への飛び火に警戒している様子が見え見えで面白いところです。

 しかし、リコールなんてことでなくとも、カーメーカーというのは、リスキーな商売だと感じます。新たな新型車を開発量産しようとすれば、その開発、設計、製造設備等々、数百億以上の投資が必用となるのでしょう。そして、思惑通り売れなかったら、とても投資は回収できないことになります。この悪循環を繰り返し、自社より遙かに小さい他国メーカーに身売りせざるを得なくなり、縮小均衡で生き長らえたのが日産なので しょう。

 話は変わって静岡県浜松市は昔から工業の発達した地です。オートバイメーカーも、ホンダ、ヤマハ、スズキと浜松が出発地です。そして、ホンダとスズキは今やオートバイも作るが、主力はクルマであることは確かなことでしょう。では、何故、ヤマハはクルマ作りに乗り出さなかったのでしょうか。技術力がホンダやスズキに見劣りしていたとは思えません。また、資本力として、親会社たるヤマハ楽器があり、ホンダやスズキ以上のものがあったと想像されるのにです。その理由は判りかねますが、たぶんモーターリゼーションが立ち上がる時代、何らかの社内的な論議はあったのではなかろうかと想像します。しかし、結局のところ、投資額やリスクを含め親会社の理解を得られなかったというところでしょう。
 

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