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10/28衆議院インターネット審議中継から、「一般道で加害者速度194キロ、被害者のシートベルト引きちぎれているです・・・」

2022-10-31 | コラム
10/28衆議院インターネット審議中継から、「一般道で加害者速度194キロ、被害者のシートベルト引きちぎれているです・・・」

この表題は、過日(10/28)に国会(衆議院)インターネット審議中継(下記リンク)において、タイムライン1:52:48~から、緒方倫太郎議員が「一般道で加害者速度194キロ、被害者のシートベルト引きちぎれているですが・・・」で質問を始めた案件から引くものだ。
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=54150&media_type=

 なお、この事象を知るのは、下記のyahooニュースから知った。
【速報】一般道で時速194kmは過失? 国会質疑で法務副大臣は何と答えたか
柳原三佳ノンフィクション作家・ジャーナリスト 10/31
https://news.yahoo.co.jp/byline/yanagiharamika/20221031-00321772


 なお、この事故そのものや、問題点はマイブログの過去記事でも下記で記している。

一般道で速度194キロ走行で事故、遺族は危険運転罪の適用を求めている 2022-09-01
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/c46205c977ff440b7475ea17dce6563a

 今回、この「シートベルトが引きちぎれている」というのを、一体シートベルトが引きちぎれる限界強さとはどの程度を要求されているのだろうかを調べてみた。

 Netで道路運送車両の保安基準の細目を定める告示・別添32座席ベルトの技術規準(下記リンクpdfファイル)にて、10/20末微意「表1帯部の引っ張り強さ」として示されている。

表1 帯部の引張り強さ
帯部の種類  引張り強さ[N]
腰用帯部  26,700
肩用帯部  17,700
肩・腰連続帯部  22,300

該当pdfリンク:https://www.mlit.go.jp/jidosha/kijyun/saimokubetten/saibet_032_00.pdf

 ここで、一般シートベルト運用例として多用される肩腰連続帯部(シートベルトウェビング)の22,300とは従来のkg表記で幾らになるのだろうか。1N=0.102kgf(102g)だから、22300×102で2,274,600g(2,274kg)でややアバウトながら約2.3トンという力であることが判る。

 車両の識者ならご存じのところと思うが、ベルトにはプリテンショナーという引き込む装置が付くと同時に、フォースリミッターという一定過重で引き力を制限する装置も付いている。しかし,これらは何れもその有効作動長というのが機械的な制限としてあり、その有効長は10cmに満たないものだろう。

 本件のシートベルト切断が、果たして衝突による被害者の速度変化に応じて働いたものだけが寄与したのか、その事実関係を考慮する要があるだろうが、ここではそれを除外するにしても、2トンを越える張力を人体の胸部および腹部という限定された部位で受圧したとすれば、相当な障害が生じることは容易に想像できる。

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