私の思いと技術的覚え書き

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インドの自動車修理

2022-08-31 | 車両修理関連
インドの自動車修理
 インドは後進国で遅れているというイメージを持つ方も多いのかも知れない。
 しかし、自動車以外のITとか学問系では、国立インド工科大学というのがあるそうだが、その入学倍率は日本の東大を遙かに凌ぎ、英才が結集していると云う。そこで行われる教育は、基礎実験はともかく応用実験は少ないと云う。ひたすら思考や論理により学問の深度を上げていくと云う手法で、将来のIT設計者を育てるのが国策だという。今や、世界最大のソフトウェア企業であるマイクロソフトもインドに研究施設を置くという。

 余談が過ぎたが,本論のインドの自動車修理の現場を伝えるYoutube動画を関心高く眺めることが最近多い。現在の日本では,壊れたら新品もしくは中古品に替えて直すというのが普通だが、約50年前の日本ではそうではなかった。このインドの修理実態の様に、壊れたらとことん直すという時代を経て,現在の部品交換屋たる自動車整備業となってしまったのだ。ただし、ここでは細部には触れないが、自動車整備と板金はある意味異なっており、板金整備では取り替える部品が多い程に修理品質が上がることはない。だから、何も知らない素人は、ディーラーのムチャクチャ部品取替が多く過剰な板金修理を当たり前だと思っている方も多い様だ。板金修理すなわちクラッシュリペアとは、どんどん取替部品を多くしていくと、最終的にはボデー全体を取替なければ直らない(直せない)というところに行き着く。

 こういうことを知らないで、板金修理で取替部品が多い程、完璧な修理が達成できると思っているのは自動車オーナーばかりでなく、自動車整備屋もしくは自動車板金屋の中にも存在するのだから、知識がないとは困ったものだと思う機会は意外に多い。

 さて、ここで紹介するのは、3軸セミトレーラーの最後軸のアクスルが折損したのを、現在の日本ではまず修理という発想にはならないが、インドでは旋盤や溶接を駆使して,直してしまうと云う約20分の動画だ。

 この動画で注目したいのは、修理の内容もあるが、冒頭の破損部分を写した絵だが、断面の下1/3ほどまで明らかな縞状に広がった疲労破壊の痕跡が見て取れる。画像では疲労破壊がある程度の期間に拡大していったので錆が生じているが、最終的に破断したということが判る良い教材となる動画だと思える。





When the rear axle of a trailer breaks, we make a joint that is stronger than the genuine.
2022/04/21
https://www.youtube.com/watch?v=gkvLfCBM5CE


#インドの自動車修理業 #デットアクスル折損接合修理


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