ご存じのとおり「スピットファイア」とは先の大戦当時の英国主力戦闘機の名称です。対する当時の対戦国たるドイツの「メーサーシュミット」と対等以上に活躍した有力戦闘機の一つでしょう。
製作は英国「スーパーマリン社」で、搭載するエンジンはRR(ロールスロイス)社の当初は「マーリン」、途中からバージョンアップした「グリフォン」というより強力なエンジンに改良されています。同時期の日本の中島や三菱の航空エンジンもそうですが、型式とは別に独自の愛称として「栄」とか「誉」など付されていましたが、RRも同様で、現代ジェットエンジンの時代になった今も、「オリンポス」とか名称を付しています。なお、現用最新型旅客機用としては「トレント」なる名称で、ボーイングの最新鋭機B787に米GE社と互換エンジンとして搭載されています。
現用ジェットエンジンの主要企業としては、①GE(ゼネラルエレクトリック)、②RR(ロールスロイス)、③PW(プラット&ホイットニー)がほぼ占有しているそうです。
RRマーリンの話しに戻りますが、水冷(液冷)V12正立搭載エンジンで、OHC4弁機構、航空機用としては当然となる過給器(スーパーチャージャー)を装備しています。燃料噴射でなくキャブレーションを使用しており、エンジン後部に装着されている用ですが、英国らしくSU式で、アップドラフト(上方給気)だった様です。3枚目の写真でエンジンの搭載状態を外観すると、エンジン懸架のBKTが巧みなトラス構造でエンジン前方までを支持し、さすが英国のクラフトマンシップを感じるところです。マーリンは年々バージョンアップしつつ、当初の1千馬力程から、排気量アップと加給圧の大幅アップした「グリフォン」エンジンに
至って2千馬力程まで向上された様です。なお、第2次大戦および戦後ジェット戦闘機が普及するまでの間、最高性能を誇った米P51マスタングに搭載されたエンジンも、マーリンをベースにパッカード社にライセンス供与され改良されたエンジンであった様です。如何にベースエンジンのRRマーリンが優れた基本ベースとしての素養を保持していたかが判ります。



余談
ジェットエンジンの時代になり、レシプロエンジンは姿を消し、より小型で軽量で大推力が可能となるガスタービンエンジンエンジンが主流となり、例えプロペラが付いていても、ジェットエンジンのタービン軸出力を減速するなどして取り出すターボプロップとか、ヘリコプターなどに使用されるギヤードタービンというエンジンが航空機では一般化しました。また、軍事用高速艦艇(フリゲート(巡洋艦)やデストロイヤー(駆逐艦)にも、ギヤードタービン推進の使用例が増えている様です。日本の護衛艦やイージス艦にも、多くがギヤードタービン推進機関が使用されています。なお、航空ジェットの場合は、アフターバーナー機構でタービン後方で後燃焼させることで、出力を倍増させる機能が多用されますが、軸出力は向上しませんので、ヘリコプターとか艦艇のタービンエンジンには、アフターバーナーは使用されません。その代わり、出力可変域を広げるため、スクリュー軸出力が2軸であっても、ガスタービンエンジンは4基搭載し、速度もしくは加速要求に応じて出力可変域を広げている様です。
製作は英国「スーパーマリン社」で、搭載するエンジンはRR(ロールスロイス)社の当初は「マーリン」、途中からバージョンアップした「グリフォン」というより強力なエンジンに改良されています。同時期の日本の中島や三菱の航空エンジンもそうですが、型式とは別に独自の愛称として「栄」とか「誉」など付されていましたが、RRも同様で、現代ジェットエンジンの時代になった今も、「オリンポス」とか名称を付しています。なお、現用最新型旅客機用としては「トレント」なる名称で、ボーイングの最新鋭機B787に米GE社と互換エンジンとして搭載されています。
現用ジェットエンジンの主要企業としては、①GE(ゼネラルエレクトリック)、②RR(ロールスロイス)、③PW(プラット&ホイットニー)がほぼ占有しているそうです。
RRマーリンの話しに戻りますが、水冷(液冷)V12正立搭載エンジンで、OHC4弁機構、航空機用としては当然となる過給器(スーパーチャージャー)を装備しています。燃料噴射でなくキャブレーションを使用しており、エンジン後部に装着されている用ですが、英国らしくSU式で、アップドラフト(上方給気)だった様です。3枚目の写真でエンジンの搭載状態を外観すると、エンジン懸架のBKTが巧みなトラス構造でエンジン前方までを支持し、さすが英国のクラフトマンシップを感じるところです。マーリンは年々バージョンアップしつつ、当初の1千馬力程から、排気量アップと加給圧の大幅アップした「グリフォン」エンジンに
至って2千馬力程まで向上された様です。なお、第2次大戦および戦後ジェット戦闘機が普及するまでの間、最高性能を誇った米P51マスタングに搭載されたエンジンも、マーリンをベースにパッカード社にライセンス供与され改良されたエンジンであった様です。如何にベースエンジンのRRマーリンが優れた基本ベースとしての素養を保持していたかが判ります。



余談
ジェットエンジンの時代になり、レシプロエンジンは姿を消し、より小型で軽量で大推力が可能となるガスタービンエンジンエンジンが主流となり、例えプロペラが付いていても、ジェットエンジンのタービン軸出力を減速するなどして取り出すターボプロップとか、ヘリコプターなどに使用されるギヤードタービンというエンジンが航空機では一般化しました。また、軍事用高速艦艇(フリゲート(巡洋艦)やデストロイヤー(駆逐艦)にも、ギヤードタービン推進の使用例が増えている様です。日本の護衛艦やイージス艦にも、多くがギヤードタービン推進機関が使用されています。なお、航空ジェットの場合は、アフターバーナー機構でタービン後方で後燃焼させることで、出力を倍増させる機能が多用されますが、軸出力は向上しませんので、ヘリコプターとか艦艇のタービンエンジンには、アフターバーナーは使用されません。その代わり、出力可変域を広げるため、スクリュー軸出力が2軸であっても、ガスタービンエンジンは4基搭載し、速度もしくは加速要求に応じて出力可変域を広げている様です。