写真は旧軍魚雷用のジャイロ装置です。こ の回転体の慣性効果を利用するジャイロだが、その慣性効果は電気ドリルやディスクグラインダーを動作中に手を動かす際に、抵抗感を生じることで判かる。(コリオリ力と云う)
写真の様な機械式ジャイロは、回転体を3重の自由に動けるジンバルという雲台に取り付けられており、XYZ各軸の動きを検出できる様になっている。但し、移動体が急激に大きく変位したりした場合、3軸のジンバルの内の2軸が揃ってしまうと以後の動きの検出ができなくなってしまという欠点を持つ。これがジンバルロックという現象で、映画「アポロ13」では燃料電池の爆発事故により急激な機体の揺動が生じた際、「ジンバルロックに気をつけろ!」と叫ぶシーンが再現されている。
この様な機械式ジャイロは、魚雷に限らず航空機やミサイル、そしてロケット等に搭載されていたが、現在ではもっと高精度な光ファイバとレーザーを利用した光学式のジャイロ装置(リングレーザージャイロ))が利用されている様だ。しかし、昨今は精度は若干落ちるものの、小型で安価な半導体ジャイロが、各種のバイワイヤ機構の主センサーとして採用が拡大し続けている。クルマ用にもESC(DSCなど)等の横滑り制御のセンサーとして使用されている。そして、昨今は価格1万円未満のドローンでさえ、6軸ジャイロ搭載などと記されている。これは、XYZ3軸の角速度に加え、各角速度点の加速度の合計6軸を検出することで、4翼プロペラの駆動回転を自動制御し、故に安定して飛行できるというものの様だ。その他、カメラの手ぶれ防止制御だとか、ヘリコプターやオスプレイやF35の垂直上昇や下降、その他戦闘機などのバイワイヤ制御による安定性確保には、ジャイロだとか加速度センサーは欠かせないものとなっているのだろうと想像される。
ただし、幾ら高精度なジャイロセンサーも、移動距離の増加による誤差拡大という宿命を持っている。従って、固定衛星を使用したGPS等の他立的な手法により、一定間隔毎に位置の補正を行うことにより高精度な誘導が可能となるのだろう。かつて、クルマ用のナビゲーションシステムとして、ホンダがクルマ用ガスレートジャイロを実用化した。しかし、その直後に民需公開されたGPSシステムによって、あっという間に消え去ってしまったことは記憶に残ることだ。原子力潜水艦は、無大気推進と海水の電気分解による酸素の供給を可能にし、何ヶ月でも潜行作戦が可能だ。しかし、一定期日毎にアンテナ深度まで浮上するか、アンテナブイを浮上させることで、GPS衛星電波により、位置の補正を行っているはずだろう。でないと、幾ら高精度のリングレーザージャイロを持ってしても、誤差は無視し得ないものとなってしまうだろう。
最初の魚雷の話に戻るが、魚雷の場合は水面下を移動するので、GPS衛星の電波は使用できないので、現在でも何らかのジャイロ装置に頼らざるを得ないのだろう。しかし、ミサイル等の様に何十、何百、何千キロという長射程でなく、その射程は精々数キロ程度であろうから問題はないのであろう。
写真の様な機械式ジャイロは、回転体を3重の自由に動けるジンバルという雲台に取り付けられており、XYZ各軸の動きを検出できる様になっている。但し、移動体が急激に大きく変位したりした場合、3軸のジンバルの内の2軸が揃ってしまうと以後の動きの検出ができなくなってしまという欠点を持つ。これがジンバルロックという現象で、映画「アポロ13」では燃料電池の爆発事故により急激な機体の揺動が生じた際、「ジンバルロックに気をつけろ!」と叫ぶシーンが再現されている。
この様な機械式ジャイロは、魚雷に限らず航空機やミサイル、そしてロケット等に搭載されていたが、現在ではもっと高精度な光ファイバとレーザーを利用した光学式のジャイロ装置(リングレーザージャイロ))が利用されている様だ。しかし、昨今は精度は若干落ちるものの、小型で安価な半導体ジャイロが、各種のバイワイヤ機構の主センサーとして採用が拡大し続けている。クルマ用にもESC(DSCなど)等の横滑り制御のセンサーとして使用されている。そして、昨今は価格1万円未満のドローンでさえ、6軸ジャイロ搭載などと記されている。これは、XYZ3軸の角速度に加え、各角速度点の加速度の合計6軸を検出することで、4翼プロペラの駆動回転を自動制御し、故に安定して飛行できるというものの様だ。その他、カメラの手ぶれ防止制御だとか、ヘリコプターやオスプレイやF35の垂直上昇や下降、その他戦闘機などのバイワイヤ制御による安定性確保には、ジャイロだとか加速度センサーは欠かせないものとなっているのだろうと想像される。
ただし、幾ら高精度なジャイロセンサーも、移動距離の増加による誤差拡大という宿命を持っている。従って、固定衛星を使用したGPS等の他立的な手法により、一定間隔毎に位置の補正を行うことにより高精度な誘導が可能となるのだろう。かつて、クルマ用のナビゲーションシステムとして、ホンダがクルマ用ガスレートジャイロを実用化した。しかし、その直後に民需公開されたGPSシステムによって、あっという間に消え去ってしまったことは記憶に残ることだ。原子力潜水艦は、無大気推進と海水の電気分解による酸素の供給を可能にし、何ヶ月でも潜行作戦が可能だ。しかし、一定期日毎にアンテナ深度まで浮上するか、アンテナブイを浮上させることで、GPS衛星電波により、位置の補正を行っているはずだろう。でないと、幾ら高精度のリングレーザージャイロを持ってしても、誤差は無視し得ないものとなってしまうだろう。
最初の魚雷の話に戻るが、魚雷の場合は水面下を移動するので、GPS衛星の電波は使用できないので、現在でも何らかのジャイロ装置に頼らざるを得ないのだろう。しかし、ミサイル等の様に何十、何百、何千キロという長射程でなく、その射程は精々数キロ程度であろうから問題はないのであろう。