子供の頃、バチスカーフ(深海調査艇)の記事を見て、心躍らされた思い出があります。あれは確か「トリエステ号」という深海調査艇だったと思いますが、1万メートルを超えるマリアナ海溝の底まで降下したという記事だったと思います。
日本でも現在「しんかい6500」という深海潜水艇が活躍しています。日本は四方を海に囲まれた海洋国ですから、まだまだ周辺海洋を研究する必要があるのだろうと思います。
ところで、深海調査艇では、人の乗るキャビン部分に耐圧殻という球状で高い深水圧に絶えられる構造に設計されています。「しんかい6500」では、耐圧殻の内径2mでその真円度が±0.5mm、チタン合金で厚さは73.5mmもあるそうです。当然球形ですから一体成形できないでしょうから、溶接で組み上げているのだと想像されますが、溶接欠陥を出さないためには、正に職人技が求められるのだろうと思います。
この深海調査艇ですが、通常の潜水艦では高圧空気によりタンク内の海水をエアブローで押し出して浮上しますが、深海艇ではバラストウェイト(重り)を切り離して船体自体の浮力(タンク内をガソリンや樹脂等の軽い物体で満たしている)で浮上します
大昔、「日本沈没」(小松左京:著)を読んで、冒頭の深海調査艇の場面に心躍らされ、引き込まれた思い出があります。この「日本沈没は」その後、2回映画化されましたが、興味はなく見ていませんが、小松左京氏の小説は一時、熱心に読んだ思い出があります。最近は、新作を書かれていない様ですが、もう相当なお年でもあるのでしょう。