私の思いと技術的覚え書き

歴史小説、映画、乗り物系全般、事故の分析好きのエンジニアの放言ブログです。

三菱=親方日の丸会社の甘え

2016-05-16 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 電撃的(というか戦術的)なニッサンによる筆頭株主たる資本提携を受けた三菱自動車であるが、一部報道によると、益子なる会長および相川なる社長共に続投する気配が垣間見えるとのことを知る。

 今回の燃費偽装の実態を会長もしくは社長が知っていたかどうかなんか別として、企業として仕出かした事実に疑いはない。それを、最高責任者が責任も取らずに済まそうというのであれば、これはやはり、この企業は、倫理感が狂っているとしか思えないのである。

 今回のニッサンによる資本参加による三菱自動車であるが、三菱ブランドも残すということである。余程ニッサンが本気で指揮権を発揮しない限り、(表面的にはともかく内面では)長く染みついた親方日の丸たる三菱自動車の企業風土は何ら変わらないだろう。そして、何年か後にまたまた不祥事を生じるのではないか。これは、過去にリコール隠し事件前に資本参加したダイムラーでの出来事とまったく同じ構図なのだ。

 ところで、彼の小ルノーが大ニッサンを救済したとき、一切の指揮権を奪い取り、血も涙もなく遮二無二に生産プラントの閉鎖とサプライヤーや販社の切り捨てによる縮小均衡を断行したからこそ、今ニッサンが存続しているのだろう。しかし、今回のニッサン(=ルノー)の腹は、既存の大手株主(重工、商事、銀行)を繋ぎ止めたまま、利を得ようというものであることは明白である。これでは、生産プラントの設備を入れ替えるなど、大型投資がなされることもなく、旧来の延長線上のクルマが作り続けられるだけのことにすぎないのではないか。

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