MyCarの話しであるが、センターアームレストはカップホルダーなどの使用上、上方へ跳ね上げられる構造になっているのだが、引っかかって跳ね上げられないという現象が起きていた。まあ、それ程使うことがないからと放置していたのだが・・・。
欧州車のダッシュパネル下部カバーリングだとかセンターコンソールなどの樹脂部品は、経年するとベタ付く様になる事例がメーカー問わず多い。このBMWも同じで、センターコンソールを外して再塗装しようと作業に取りかかったのだが、問題のアームレストヒンジ部を見ると、大きく樹脂が割損していることが判明し、まずはここから直すことにした。
経年したクルマであり部品が取れるのか知らぬけど、部品カタログを見ると該当部品はヒンジ部の子部品は設定なく、AssyでUS$246とか記してあるが、日本の入手価は$200円近い場合も多いから5万円くらいするんではないだろうか。手近に中古でもあれば、見つけた方が簡単だが、直してみようと作業を始めた。
この様な樹脂部品は、その濡れ性(接着性)もあるが、強度部位や接着面が少ない部位は、どんなに強力な接着剤でも持たないものだ。関連した例えで話しを記すが、我が輩みたいに老齢になると、歯の強度が低下し、硬い食品で歯が折れるという事例に何度も遭遇している。幸いなことに、過去の虫歯治療はあるが、未だ全数歯根は生きており、入れ歯とかインプラントなどと考えることもなく、歯科医は歯根の上に樹脂人口歯を造形して接着してくれる。この際、単に接着するのではなく、歯の中心だとかにリインホースメント(補強)を埋め込んで強度を上げている。
これと同様に、割れた外周部をラジアル(放射状)に4本くらいの3mmビスを植え込んだ。接着後、飛び出し部位はカット。さらに、凹みの表面面を薄板亜鉛トタン板を形状に合わせて切り出したプレートを作成。小皿ネジをさらに首下を短く切って、同プレートとの間に強力エポキシを挟んでネジ止め。さらにその上部からも、隙間を充填する様に協力エポキシで固めた。
修理部は装着時点ではほとんど見えない部位なので、つや消し黒を刷毛塗りで仕上げ完了とした。また、本来の目的であった、コンソールの塗料のベタ付きは、全面をサンディングして旧塗膜を落とし、つや消し黒とつや消しクリアーで膜厚を稼ぎつつ完成となった。
ところで、この欧州車の内装塗料のベタ付きは、ツメ先で擦ってもボロボロ、ペラペラと剥がれてくる訳で、塗料の密着というより塗料樹脂が分解してしまっているのだろう。同様に国産でもあるが、欧州車の成型天井の剥がれ落ちは多いが、接着面が剥がれている訳でなく、中間クッション材たるスポンジ層が分解して起こっていることを知る。
余談
今回、アームレストヒンジ部の樹脂が脆化割損した訳だが、アームレストの立ち上がり部位は同じく樹脂だが、どうやら短繊維の繊維入りの樹脂の様で、フロア上面に3本のボルト(M8)でしっかり固定されており、国産車には感じられぬ素晴らしい取り付け剛性を出している。その分、応力がウィークポイントとなるヒンジ部樹脂に及ぼしたと考えられるが、こういう部分はアルミ化するとかしてもらいたいものだ。
もう一つ、写真の中にパーツリスト図を入れておいたが、アームレストは基本単品補給だが実際はかなり多数のパーツから組み上げられている様だ。また、コンソールの上のドリンクホルダー部とかは、仕様で種別があるから判るが、後部の灰皿付近の作りは、①ベースコンソール、②ヒンジ部カバーと一体のカバー1、③さらにその内側にインナーカバー、④灰皿本体、と4点の主要部品で構成される。国産なら、先の①と④の2点で完了だろう。こういうところの合理性のなさは、近年は国産車に近いプロダクションになって来ているのだろうが、それでもムダな作りと感じさせる部分は多い。しかし、そういう批判をしながらも、クルマの魅力は、そんなところにある訳でなく、乗って走って触れてという数値で表れない官能評価にあると思っている。しかし、最新型は国産並みプロダクションにより、その官能の魅力が薄れてきたことは否めないとは私見なのだ。
欧州車のダッシュパネル下部カバーリングだとかセンターコンソールなどの樹脂部品は、経年するとベタ付く様になる事例がメーカー問わず多い。このBMWも同じで、センターコンソールを外して再塗装しようと作業に取りかかったのだが、問題のアームレストヒンジ部を見ると、大きく樹脂が割損していることが判明し、まずはここから直すことにした。
経年したクルマであり部品が取れるのか知らぬけど、部品カタログを見ると該当部品はヒンジ部の子部品は設定なく、AssyでUS$246とか記してあるが、日本の入手価は$200円近い場合も多いから5万円くらいするんではないだろうか。手近に中古でもあれば、見つけた方が簡単だが、直してみようと作業を始めた。
この様な樹脂部品は、その濡れ性(接着性)もあるが、強度部位や接着面が少ない部位は、どんなに強力な接着剤でも持たないものだ。関連した例えで話しを記すが、我が輩みたいに老齢になると、歯の強度が低下し、硬い食品で歯が折れるという事例に何度も遭遇している。幸いなことに、過去の虫歯治療はあるが、未だ全数歯根は生きており、入れ歯とかインプラントなどと考えることもなく、歯科医は歯根の上に樹脂人口歯を造形して接着してくれる。この際、単に接着するのではなく、歯の中心だとかにリインホースメント(補強)を埋め込んで強度を上げている。
これと同様に、割れた外周部をラジアル(放射状)に4本くらいの3mmビスを植え込んだ。接着後、飛び出し部位はカット。さらに、凹みの表面面を薄板亜鉛トタン板を形状に合わせて切り出したプレートを作成。小皿ネジをさらに首下を短く切って、同プレートとの間に強力エポキシを挟んでネジ止め。さらにその上部からも、隙間を充填する様に協力エポキシで固めた。
修理部は装着時点ではほとんど見えない部位なので、つや消し黒を刷毛塗りで仕上げ完了とした。また、本来の目的であった、コンソールの塗料のベタ付きは、全面をサンディングして旧塗膜を落とし、つや消し黒とつや消しクリアーで膜厚を稼ぎつつ完成となった。
ところで、この欧州車の内装塗料のベタ付きは、ツメ先で擦ってもボロボロ、ペラペラと剥がれてくる訳で、塗料の密着というより塗料樹脂が分解してしまっているのだろう。同様に国産でもあるが、欧州車の成型天井の剥がれ落ちは多いが、接着面が剥がれている訳でなく、中間クッション材たるスポンジ層が分解して起こっていることを知る。
余談
今回、アームレストヒンジ部の樹脂が脆化割損した訳だが、アームレストの立ち上がり部位は同じく樹脂だが、どうやら短繊維の繊維入りの樹脂の様で、フロア上面に3本のボルト(M8)でしっかり固定されており、国産車には感じられぬ素晴らしい取り付け剛性を出している。その分、応力がウィークポイントとなるヒンジ部樹脂に及ぼしたと考えられるが、こういう部分はアルミ化するとかしてもらいたいものだ。
もう一つ、写真の中にパーツリスト図を入れておいたが、アームレストは基本単品補給だが実際はかなり多数のパーツから組み上げられている様だ。また、コンソールの上のドリンクホルダー部とかは、仕様で種別があるから判るが、後部の灰皿付近の作りは、①ベースコンソール、②ヒンジ部カバーと一体のカバー1、③さらにその内側にインナーカバー、④灰皿本体、と4点の主要部品で構成される。国産なら、先の①と④の2点で完了だろう。こういうところの合理性のなさは、近年は国産車に近いプロダクションになって来ているのだろうが、それでもムダな作りと感じさせる部分は多い。しかし、そういう批判をしながらも、クルマの魅力は、そんなところにある訳でなく、乗って走って触れてという数値で表れない官能評価にあると思っている。しかし、最新型は国産並みプロダクションにより、その官能の魅力が薄れてきたことは否めないとは私見なのだ。