先日、経年したアクアのヘッドライトを見た。アクアって登場してから5年ぐらいと思っていたが、Netで調べると2011年12月発売と記してあるから、初期型では8年近くを経ていることになる。見たアクアが新車から何年経ているのか知らぬが、ボデー関係の塗装にやれた感はない。しかし、例によってヘッドライトに曇りが生じているのであるが・・・。
最近のヘッドランプは、ランプ光を照らす正面だけでなく、ムダ(私見だが)に上面まで伸びているものが多いが、このアクアも同様だ。そこで、ランプの曇りは上面に当たる水平面近くに生じており、ランプバルブの照射面(垂直面)には生じていないのだ。
この曇りは、ランプレンズがポリカーボネイトで表面キズや耐光性を増すため、クリアコーティング(塗装)がなされているのだが、ボデー外板のクリアー禿げと同様で、太陽光の紫外線をモロに浴びやすい水平面の劣化が激しいことが判る。愚人としては、ヘッドランプは、ランプバルブが発する紫外線だとか熱の影響もあるのかと想像していたのだが、ランプ上部のバルブ光も発熱も受けぬ部位で、曇りが始まっていることから、ほぼ太陽光の紫外線に起因(酸性雨の影響もあるかも)するものだと改めて認識した次第なのだ。
以上のことを前提として、何でボデー外板のクリアーが傷んでいないのにヘッドライトのクリアーだけが先に傷むのだろうかと思うのだ。ここで、ボデー外板面のクリアーは、熱硬化型のアクリル樹脂、つまり焼付け型塗装だが、樹脂部品に130℃30分乾燥はできぬので、ウレタン塗装(二液重合型)を行っているのだろう。
しかし、ウレタン塗膜が熱硬化型塗膜に比べ耐光性が必ずしも劣るとは考え難い部分もある。昨今は塗料技術も進んでいるのだろうから、愚人の古い知識によれば、ウレタン型でも硬化剤(イソシアネート)の配合比で、10:1と2:1タイプでは、2:1タイプ(主材たる塗料2に対し硬化剤1の比)のものは、塗膜硬度、耐候性など熱硬化型型に遜色ないかむしろ優れると認識している。ヘッドランプは部品サプライヤー(日本では小糸か市光)で作っているので、そこで塗料コストをケチっているのかとも思う。
しかし、以前にも記したことだが、今やヘッドランプはバルブが付属したアッセンブリーと、バルブやHIDなどの電装モジュールが付属していないユニットと云われる2区分の補給形態しかない。一番傷み易いレンズ部分の補給部品がないのは、ユニットですら20万円を超えるヘッドランプがままあることから、困ったものだと思うところだ。ただ、メーカー側からすれば、今のヘッドランプは、その異型度が高まり、ボデーとランプは接着されているので、分割部品を設定するのが困難だという言い訳も判らぬではないが・・・。使用者に長く乗ってもらい維持費を安くという思想より、新車のコストを下げることで利益を出すことが主眼だと理解するしかない。
しかし、クルマは高価な消費財なのだが、13年超で重課にするとは、ある意味13年以上乗らせないという思想だと思わざるを得ない。愚人に云わせりゃ、適切な整備を施すことで、20年20万km程度は十分使用できるものがクルマという耐久消費財なのだが・・・。短期で打ち止めにし、多くのゴミを出す消費社会が良いものとは到底思えぬ訳だが。これを訴えると、クルマも99.9%のリサイクル率を達成しているとか寝言を抜かす訳だが、そんなの理論的には出来るという嘘だし、もし99.9%リサイクルしようとすれば、そこには新素材を作る何倍ものエネルギーが必要になり、現状の新車価格が崩壊してしまうというリサイクルの矛盾が溢れている。
まあ、紙やペットボトルのリサイクルもまったく同様で、消費者に分別回収する労力やリサイクル費を負担させ、さらに税金も投入して分別することだけでリサイクル率を計算発表している。それを特定業社に流し、そこにリサイクル料として富が分配され、そして業社はリサイクルなんかしないで、燃やすか埋めるか輸出しているんだから、凄いデタラメシステムを作って、リサイクル万歳と胸張っているんだから我が国の官僚は頭が良い。
※写真1、2はアクアのヘッドライト曇り状態。写真3はBMW・E46と次期モデルE46の補給形態の違い。(同じ樹脂レンズでもE46まではレンズ単品補給があった)
最近のヘッドランプは、ランプ光を照らす正面だけでなく、ムダ(私見だが)に上面まで伸びているものが多いが、このアクアも同様だ。そこで、ランプの曇りは上面に当たる水平面近くに生じており、ランプバルブの照射面(垂直面)には生じていないのだ。
この曇りは、ランプレンズがポリカーボネイトで表面キズや耐光性を増すため、クリアコーティング(塗装)がなされているのだが、ボデー外板のクリアー禿げと同様で、太陽光の紫外線をモロに浴びやすい水平面の劣化が激しいことが判る。愚人としては、ヘッドランプは、ランプバルブが発する紫外線だとか熱の影響もあるのかと想像していたのだが、ランプ上部のバルブ光も発熱も受けぬ部位で、曇りが始まっていることから、ほぼ太陽光の紫外線に起因(酸性雨の影響もあるかも)するものだと改めて認識した次第なのだ。
以上のことを前提として、何でボデー外板のクリアーが傷んでいないのにヘッドライトのクリアーだけが先に傷むのだろうかと思うのだ。ここで、ボデー外板面のクリアーは、熱硬化型のアクリル樹脂、つまり焼付け型塗装だが、樹脂部品に130℃30分乾燥はできぬので、ウレタン塗装(二液重合型)を行っているのだろう。
しかし、ウレタン塗膜が熱硬化型塗膜に比べ耐光性が必ずしも劣るとは考え難い部分もある。昨今は塗料技術も進んでいるのだろうから、愚人の古い知識によれば、ウレタン型でも硬化剤(イソシアネート)の配合比で、10:1と2:1タイプでは、2:1タイプ(主材たる塗料2に対し硬化剤1の比)のものは、塗膜硬度、耐候性など熱硬化型型に遜色ないかむしろ優れると認識している。ヘッドランプは部品サプライヤー(日本では小糸か市光)で作っているので、そこで塗料コストをケチっているのかとも思う。
しかし、以前にも記したことだが、今やヘッドランプはバルブが付属したアッセンブリーと、バルブやHIDなどの電装モジュールが付属していないユニットと云われる2区分の補給形態しかない。一番傷み易いレンズ部分の補給部品がないのは、ユニットですら20万円を超えるヘッドランプがままあることから、困ったものだと思うところだ。ただ、メーカー側からすれば、今のヘッドランプは、その異型度が高まり、ボデーとランプは接着されているので、分割部品を設定するのが困難だという言い訳も判らぬではないが・・・。使用者に長く乗ってもらい維持費を安くという思想より、新車のコストを下げることで利益を出すことが主眼だと理解するしかない。
しかし、クルマは高価な消費財なのだが、13年超で重課にするとは、ある意味13年以上乗らせないという思想だと思わざるを得ない。愚人に云わせりゃ、適切な整備を施すことで、20年20万km程度は十分使用できるものがクルマという耐久消費財なのだが・・・。短期で打ち止めにし、多くのゴミを出す消費社会が良いものとは到底思えぬ訳だが。これを訴えると、クルマも99.9%のリサイクル率を達成しているとか寝言を抜かす訳だが、そんなの理論的には出来るという嘘だし、もし99.9%リサイクルしようとすれば、そこには新素材を作る何倍ものエネルギーが必要になり、現状の新車価格が崩壊してしまうというリサイクルの矛盾が溢れている。
まあ、紙やペットボトルのリサイクルもまったく同様で、消費者に分別回収する労力やリサイクル費を負担させ、さらに税金も投入して分別することだけでリサイクル率を計算発表している。それを特定業社に流し、そこにリサイクル料として富が分配され、そして業社はリサイクルなんかしないで、燃やすか埋めるか輸出しているんだから、凄いデタラメシステムを作って、リサイクル万歳と胸張っているんだから我が国の官僚は頭が良い。
※写真1、2はアクアのヘッドライト曇り状態。写真3はBMW・E46と次期モデルE46の補給形態の違い。(同じ樹脂レンズでもE46まではレンズ単品補給があった)