私の思いと技術的覚え書き

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ボルトオンターボの時代

2017-02-01 | 車と乗り物、販売・整備・板金・保険
 現代車は、ボデーは大型化しつつ、エンジン排気量や気筒数を少なくし、ターボ加給で出力とトルクを確保するというダウンサイジングを宣うエンジンが一般化した感だ。しかし、今から40年前に、未だ一部のレーシングカーや市販車にしかターボ付き車がない時代に、ボルトオンターボという名で、後付ターボキットが販売され、それなりにヒットした次期があったことを思い出す。

 この時代は、まだまだ燃料噴射ではなくキャブレターのエンジンがほとんどの時代だから、空燃比の補正も不十分さがあっただろう。チャージクーラーもなく、単にヘッドガスケットを厚板化して圧縮比だけを落とすというものであり、非加給域のトルクダウンも大きく、ターボラグもそれなりに大きかったと想像される。

 別の記事で見たのだが、林業関係者で2トンクラスのダンプが新車では使い物にならず、程度の良い古いクルマを探して使っているといるとのことである。下記のエンジン性能曲線は、いすゞの最新型13L・L6ターボ450ps、200kgmのものだ。もし、ターボなしで同一トルクを出そうとしたら30L近い排気量が必用なのかもしれない。しかし、この曲線はあくまでもテストベンチでの計測値なのだ。いったんエンジン回転が500rpm程度まで落ち、ターボチャージャーの回転が低下している状態で、瞬時に1000rpmで200kgmのトルクが出る訳はない。先の林業関係者の2トンダンプでは、極悪路において、超微速で狭い林道を登坂する様な局面で、極低速トルクが出ていないと、ステアリング操作やトラクションを上手く操れるハズはないだろうと想像する。それとフレーム下の排ガス関係補機で地上高が低すぎるとか、前部バンパー下端が低すぎアプローチアングルが小さすぎるなど、色々な事情がある様だ。

 個人的な趣向であるが、昔のまだまだMTが主流であった頃、3Lクラスガソリンのハイギヤードなレシオで、各変速段の伸びの良さが忘れられない。




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