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ジェットエンジンとターボのテクノロジー

2022-03-25 | 技術系情報
ジェットエンジンとターボのテクノロジー
 戦闘機に感心のある方なら、戦闘機用のジェットエンジンノズルは出口開口部が広がったり狭めたりするのを知っているだろう。これは、「コンバージェンス・ダイバージェンス・ノズル」(略称:コン・ダイ・ノズル)というもので、アフターバーナーONで最大出力時は全開とするが、アフターバーナーOFFで最大スロットル時は狭めてやるというものだ。つまり、水道のホースで、水量一定でホース先端をつまむと、水の勢い(流速)が増すと云う原理と同様のことをやっているのだ。(添付図参照)




 関連して、ジェット戦闘機でマッハ域で飛行するには、通常アフターバーナーONでないとその域には達しないらしいが、F22だけはアフターバーナーOFFでもマッハ域(と云っても1.0代だろう)で飛行できるらしい。これを、スーパークルーズと呼ぶらしいが、アフターバーナーは極度に燃料消費が増し、そのまま長距離飛行の継続はできないのを改善しているのがF22らしい。

 ところで、クルマのターボチャージャーは、排気ガスでタービンを廻し、同軸のコンプレッサーを高速回転させることで加給を行うが、有効な加給が始まるのは10万rpm程以上だと想像する。

 そんな中、ターボには回転体としての慣性があるので、どうしても回転上昇にタイムラグが生じるので、ツインターボというのがある。このツインターボには二種あり、1つは小型ターボを2つ使用するタイプであり、もう一つが小型と大型をシーケンシャルに動作させるタイプだ。

 関連して、ツインスクロールターボというのが結構使用されているが、これはターボラグというより、L4エンジンなら、1、4と2、3というくくりで集合させて、それぞれタービンに分離して導いているもので、主に排気干渉を排することを念頭に置いたものだ。L6だと、1~3と4~6で集合させており、点火タイミングが隣り合ったタイミングで集合を分離して排気干渉を逃れるというものだ。(添付図参照)


 ところで、最近知ったのだが、マツダはSKYACTIV-Gエンジンで、種々の工夫をして独自色を求めているが、L4・2.5Lのターボ付き PY-VPTS というエンジンは、添付図の様に排気ポート内に開弁機構があり、小出力の時、弁を閉じることで、小径口からの排気ガス流速を早めて、ターボ回転数を比較的低い回転から立ち上がる様にしているという。これも、世界初の日本の技術力を示すものだ。


#マツダのSKYACTIV-Gターボ技術


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