私は保険会社で24年間飯を食ってきて思うのですが。「シーラカンスの様な社員」と感じられる者共を結構見て来ました。これら社員は、総合職にもアジャスターにも居るのですが、どちらかと云うと総合職と称する者に多かった様に感じられます。
このシーラカンスですが、損保の昔の気風として、その悪い部分を持っている者を指します。具体的に云えば、「見てやる」、「払ってやる」という思考を持った者であり、本来的に当然支払うべきものを「まず否定し、結論を先送りするもの」であると思います。
保険会社において、この様なシーラカンス様な社員は、どちからというと営業より損調に多いのですが、その損調の中では自動車保険より火災新種に所属する者に多い様に感じてきました。
誤解がない様に記したいのですが、これらシーラカンス様の社員が人間性が劣るとは感じておりません。ただ、商売をやっているという意識に疎い者共と感じられる訳です。
補足
過日、ある知り合いから船舶保険絡みの相談を受けたことがありました。その内容は、オーナーの所有するクルーザーのエンジンが、オーバーヒートで焼き付いてしまったものです。
船舶保険においてエンジンの故障(自然損耗)は保険対象外となっております。しかし、今回のオーバーヒートは、冷却水吸い込み口に海草が詰まり生じたものであり、偶然、外来の予期せざる原因として生じたものであり、保険の支払い対象になると判断されるものでした。そんなことを聞きながら、そのオーナーには火災新種部門の担当者に、よく説明した上で、対処をする様アドバイスした次第です。
なお、このアドバイスによって、故障原因や損害の調査が行われることになったのですが、何時まで経っても「損害を支払う」という連絡が来ないと云うのです。私は、そういう奴は「何時払うんだと、追っ払わなきゃダメ」と再度アドバイスをした次第なのです。まったっく、この様なシーラカンス共を知ることは、同業として情けなくも感じざるを得ません。