大型車の高速道走行対応について
下記記事は、強引に割り込みしたりする大型車のことを、非難しつつ、その理由に燃費のことや速度リミッターの点から考察している。しかし、私が思うに、根本理由として重大な視点が抜け落ちていると思い、そのことを記したい。
それは、日本最大企業トヨタが流行らせたジャストインタイムのことだ。これは、時間変動要素が大きい道路交通という宿命を一切無視し、その責任を下請けとなる物流企業に押し付けるシステムだ。
このジャストインタイムをまっとうすることで、親会社(もしくは上層大企業)は、余分な在庫コストを圧縮できるという利があるのだが、下層に位置する下請け末端企業ほど、やれ生産調整だと連続生産のができず非効率になったり、物流企業に取っては、遅延しても罰則があるし、早着してもだいたい到着地に入ることさえできない。本来なら、大企業は十分な敷地を確保して、早着車用に駐車スペースを用意しておくのが正しいモラルなんじゃなかろうか。
つまり、運転車にとっては、事故など生じればとたんに大渋滞する不測の事態に怯えつつ、ひたすら安全圏に位置しようと早め早めの位置のPAなどで時間調整を図る。しかも、高速道の割引の関係で、深夜零時を境に、東京料金所手前で本線路肩で停車して時間調整を図るために大渋滞が発生することもある様に聞いている。
ということで、このジャストインタイムという思想は、在庫や効率コストを良くするのは、元受けたる大企業だけで、その下流の企業に、その減った大企業のコストを振り替えている(押し付けている)に過ぎないのでないかというのが私見だ。
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乗用車からは「怖い」「危険」の声もトラックにも「辛い事情」! 高速の「強引な割り込み問題」はナゼ起こる?
11/11(木) 6:20配信 WEB CARTOP
高速道路を走っていると遭遇するのが、大型トラックの割り込みだ。深夜割引の関係から昼間よりも夜間のほうが多いし、かなり強引な場合もあって、ヒヤっとすることもある。万が一ぶつかっても、損害が大きいのはこちらだけに、なおさらだ。
しかし、なぜそんな強引な運転をするのだろうか? まずは燃費だ。大型トラックの場合、3km/Lぐらいとかなり悪い。大排気量かつ、荷物を満載すると重量もかさむので仕方がないが、運賃を削られる昨今、燃費をできるだけ落とさない運転が当たり前になっている。
乗用車だとブレーキをかけて減速して、再加速しても大きく燃費に影響を与えることはないが、大型の場合、一気に悪くなる場合がある。悪化を防止するには、やはり一定のアクセルをキープして、定速で走り続けるのがベスト。それゆえ、少々強引でも、前のクルマに追いついたら、そのまま車線変更でかわしていくのが常套となっている。
この点は運行管理も関わってきて、アクセルやブレーキの操作状況はタコグラフに記録されるのでなおさらだ。もともとは安全運転をしているかや、休憩をちゃんと取っているかを管理するためのものだが、最近はデジタル化され、通信でリアルタイムで情報が所得できるシステムも普及。記録される情報もスピードや回転数はもとより、急加速・急ブレーキやドアの開閉などまで多岐にわたるようになってきた。しかも通信で会社にリアルタイムで届くシステムもある。
リミッターの存在も関係している
ちなみに以前の丸い記録紙にインクでグラフを描くタイプをアナログタコグラフ、通称アナタコ。最近のデジタルデータとして記録したり、通信するのをデジタルタコグラフ、通称デジタコと呼ぶ。
そのため、運転の状態が事細かく記録されるようになったこともあり、燃費も含めた運転評価に使われることもある。そうなると、ラフなアクセルやブレーキ操作も指摘されてしまうため、割り込んででもスムースに運転することになってしまう。
また、運行管理とは関係なく、リミッターの存在もよく指摘される。新東名などでは乗用車は120km/h制限に引き上げられたが、大型トラックは90km/hがリミッター。さらにすべての乗用車が120km/hをきっちりと出しているわけではなく、走行車線とはいえ80km/hぐらいで走っているクルマもよく見かける。
つまりさまざまなスピードのクルマが混走している状態になってしまい、それらを回避するために強引に割り込むというのもある。もちろん3車線ある状態で、大型車が追い越し車線に出ることは禁止の場所がほとんどなので、マナーも関わってくる。
アクセルとブレーキで調整すればいいのに、と思うかもしれないが、燃費悪化もさることながら、一旦落ちてしまったスピードを回復するのには、じつはかなり大変だったりするのだ。知り合いのドライバーの「意地悪のように言われるが、こちらもやりたくてやっているわけじゃない」という言葉が印象的だ。
下記記事は、強引に割り込みしたりする大型車のことを、非難しつつ、その理由に燃費のことや速度リミッターの点から考察している。しかし、私が思うに、根本理由として重大な視点が抜け落ちていると思い、そのことを記したい。
それは、日本最大企業トヨタが流行らせたジャストインタイムのことだ。これは、時間変動要素が大きい道路交通という宿命を一切無視し、その責任を下請けとなる物流企業に押し付けるシステムだ。
このジャストインタイムをまっとうすることで、親会社(もしくは上層大企業)は、余分な在庫コストを圧縮できるという利があるのだが、下層に位置する下請け末端企業ほど、やれ生産調整だと連続生産のができず非効率になったり、物流企業に取っては、遅延しても罰則があるし、早着してもだいたい到着地に入ることさえできない。本来なら、大企業は十分な敷地を確保して、早着車用に駐車スペースを用意しておくのが正しいモラルなんじゃなかろうか。
つまり、運転車にとっては、事故など生じればとたんに大渋滞する不測の事態に怯えつつ、ひたすら安全圏に位置しようと早め早めの位置のPAなどで時間調整を図る。しかも、高速道の割引の関係で、深夜零時を境に、東京料金所手前で本線路肩で停車して時間調整を図るために大渋滞が発生することもある様に聞いている。
ということで、このジャストインタイムという思想は、在庫や効率コストを良くするのは、元受けたる大企業だけで、その下流の企業に、その減った大企業のコストを振り替えている(押し付けている)に過ぎないのでないかというのが私見だ。
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乗用車からは「怖い」「危険」の声もトラックにも「辛い事情」! 高速の「強引な割り込み問題」はナゼ起こる?
11/11(木) 6:20配信 WEB CARTOP
高速道路を走っていると遭遇するのが、大型トラックの割り込みだ。深夜割引の関係から昼間よりも夜間のほうが多いし、かなり強引な場合もあって、ヒヤっとすることもある。万が一ぶつかっても、損害が大きいのはこちらだけに、なおさらだ。
しかし、なぜそんな強引な運転をするのだろうか? まずは燃費だ。大型トラックの場合、3km/Lぐらいとかなり悪い。大排気量かつ、荷物を満載すると重量もかさむので仕方がないが、運賃を削られる昨今、燃費をできるだけ落とさない運転が当たり前になっている。
乗用車だとブレーキをかけて減速して、再加速しても大きく燃費に影響を与えることはないが、大型の場合、一気に悪くなる場合がある。悪化を防止するには、やはり一定のアクセルをキープして、定速で走り続けるのがベスト。それゆえ、少々強引でも、前のクルマに追いついたら、そのまま車線変更でかわしていくのが常套となっている。
この点は運行管理も関わってきて、アクセルやブレーキの操作状況はタコグラフに記録されるのでなおさらだ。もともとは安全運転をしているかや、休憩をちゃんと取っているかを管理するためのものだが、最近はデジタル化され、通信でリアルタイムで情報が所得できるシステムも普及。記録される情報もスピードや回転数はもとより、急加速・急ブレーキやドアの開閉などまで多岐にわたるようになってきた。しかも通信で会社にリアルタイムで届くシステムもある。
リミッターの存在も関係している
ちなみに以前の丸い記録紙にインクでグラフを描くタイプをアナログタコグラフ、通称アナタコ。最近のデジタルデータとして記録したり、通信するのをデジタルタコグラフ、通称デジタコと呼ぶ。
そのため、運転の状態が事細かく記録されるようになったこともあり、燃費も含めた運転評価に使われることもある。そうなると、ラフなアクセルやブレーキ操作も指摘されてしまうため、割り込んででもスムースに運転することになってしまう。
また、運行管理とは関係なく、リミッターの存在もよく指摘される。新東名などでは乗用車は120km/h制限に引き上げられたが、大型トラックは90km/hがリミッター。さらにすべての乗用車が120km/hをきっちりと出しているわけではなく、走行車線とはいえ80km/hぐらいで走っているクルマもよく見かける。
つまりさまざまなスピードのクルマが混走している状態になってしまい、それらを回避するために強引に割り込むというのもある。もちろん3車線ある状態で、大型車が追い越し車線に出ることは禁止の場所がほとんどなので、マナーも関わってくる。
アクセルとブレーキで調整すればいいのに、と思うかもしれないが、燃費悪化もさることながら、一旦落ちてしまったスピードを回復するのには、じつはかなり大変だったりするのだ。知り合いのドライバーの「意地悪のように言われるが、こちらもやりたくてやっているわけじゃない」という言葉が印象的だ。