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R56前期型エンジンの欠陥と発生原因の考察

2019-09-27 | BMWミニ
 BMWミニR56型については、バルブタイミング狂いとかチェーンの外れを生じるという悪癖を持つ欠陥エンジンだと確信しているところだ。愚人のブログ過去記事でも、同関連を取り上げた記事は、結構参照件数が多く、類似の案件に悩まされている方は多いと想像している。今回記事では、これらの総集編たる結論として、何故この欠陥が生じたかの信じるところを記して見たい。

 バルブ進角機構(VANOSとかVVTと呼ばれる)は、Netで得られた技術情報から部品サプライヤーはアイシン製だと判じている。そして、この原因だが、どうやら油圧なし状態で進角機構をロックさせる機能がお粗末故に生じていると想像している。同ロック機構は、エンジン始動時など油圧がない状態で進角機能(およそ30度)をロックさせ、バタ付きをなくすために要求されている機能なのだ。この油圧がない始動時とは、スターターモーターでクランキングしている状態であろう。一般論として、スターターモーターでのエンジン駆動は、250rpm程度であることが知られている。しかし、被駆動されるエンジンは1回転する中で2回の圧縮行程がある訳で、一様な回転をする訳ではなく、早くなったり遅くなったりと大きく波打つ回転をするだろう。この際に、ロック機構が不完全だと、進角機構がバタ付くのみならず、スプロケット前後のチェーンにたるみとテンションを繰り返すことになるのだろう。(特に吸排スプロケット間で大きく波打つ。)その動作の中で、アッパーチェーンガイドを破壊し、スプロケット山をチェーンが飛び越えたり、外れてしまうという現象が起きていると強い疑念を持つに至っているのだ。

 従い、同トラブルを生じたエンジンでは、進角機構を持ったスプロケットのロック機能が、バリだとか段付きが生じることでロックピンの嵌合が不適切になってる可能性が強く懸念されるところから、スプロケットを取替する必要があるというのが結論となる。





R56前期バルブタイミングの狂い多発のこと 2017-03-11
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/156dd5fa7792508cd35f16ce52f71f0b


可変バルブタイミング機構の考察 2018-05-05
https://blog.goo.ne.jp/wiseman410/e/cf0ed586583fc7747de685c074b7a5e3

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