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捜査機関の証拠改竄事例

2023-07-05 | 事故と事件
捜査機関の証拠改竄事例
 先程ツイッターで知る事案だが、以下の弁護士法人がコラムで述べているが、名古屋地裁2022年10月5日の国賠事案でのことだそうだ。

 このコラム(ブログ)を記している弁護士法人は以下のURLだが、様はパトカーが赤信号進入での事故で、パトカー側(愛知県警)がサイレンを鳴らしていた(緊急自動車状態)と主張した。そして、パトカーのドラレコには音声データがなかったのだが、それを不自然に感じたのだろう。おそらく、ドラレコのデータファイルをそれなりに分析機関に照会したのだろう。そこで、音声記録のデータ(本文ではバイナリデータと専門用語が使われるがデジタルデータは0と1の2値のデータの羅列で記録されるが、これをバイナリと呼ぶ)が不自然に整い過ぎているとの鑑定証言を得たのだろう。つまり、0もしくは1が連続した音声データ部分を、編集消去した形跡との疑念を述べたのだろ云う。これに対し、愛知県警はサイレンを鳴らしていないことを認め、過失割合もパトカーが100%を認めるに至ったという事件の様だ。
https://www.kanaoka-law.com/archives/1433

 この訴訟のことは判タ2023年7月号(通巻1508号)掲載されているらしいが、同コラムでは以下の如く痛烈に批判している。

 判タ23年7月号では、愛知県側が「誤った内容の報告書を作成してしまった」等と穏やかに批判しているが、誰がどう考えても、被疑者警察官が自己弁護のために嘘をつき、その後、「愛知県警内部のどこかで、誰かが」音声ファイルを人為的に消去したに決まっているではないか、と思う。追及されないために、100ゼロを認め、反訴も取り下げているが、公金を使った訴訟において、愛知県警の不祥事をもみ消すために、このような逃げを打つことは容認されないだろう(是非、オンブズマンに動いて欲しい)。
 というよりも、被疑者警察官を庇うために音声ファイルが消去されている可能性が高いのだから、証拠隠滅罪に該当する出来事であり、許す許さないの次元では無いのでは無いように思われる(是非、名古屋地検特捜部に動いて欲しい)。
 翌日の虚偽主張だけならまだしも、その後の組織的な証拠隠滅行為、そしてそれを隠して情を知らない代理人弁護士をして虚偽の主張を展開させ、更には反訴提起までしていたというのだから恐れ入る(後者は、有利な判決を騙取して原告側に金銭を支払わせようとしたものであるから、概念的に詐欺罪に該当しよう)。またも、捜査機関の証拠改ざん事例が積み重ねられたと言うことで、決して良くないことではあるが、裁判所の見る目を変える上では歴史的意味があると言えようか。


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