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自研センター研修の現状

2023-05-11 | コラム
自研センター研修の現状
 自研センターのWebページ内には研修スケジュール表が掲載されているのだが、ここ2年くらいの研修スケーシュール表を見ると、年間通じてコース別にスケジュールが記載されているのだが、遙か30年近く前私が自研センターに派遣されている(91-92年)頃と比べると、圧倒的に研修コースが少なくなっていることに驚く。

 ここでは、1993年度上期と2023年度通年の研修スケジュール表をそれぞれ掲載するが、そもそも自研センターの研修キャパシティとしては、週単位(月から金:入所は日に20:00まで)だが、1993年のスケジュール表を見て判る通り、月間の中で未研修の週は1週間づつあるのだが、その他の研修実施週では同時並行して4クラスの研修が行われているのが通例だった。

 ところが、2023年の研修スケージュール表を見てもらえば判る通り、月間研修として5つあるのが最高で、同一週で2クラス平行して開催されている週が最大で、それも年間の中で僅かなものだ。

 自研センターの研修で、登竜門となる新人が初めて受ける研修は見習いコースと呼ばれるもので、このコースだけ、2週間の連続研修となっている。これは、アジャスター規則にも規定され、今でも同じく行われているが、1993年は上期だけで5クラスあったのだが、2023年度は年間通して5クラスと半減している。

 研修総数(見習い2週はそれぞれ1と数えて)1993年上期(4-9月)で80クラスだったのが、2023年は通年で47クラスとほぼ半減している。1クラスの受講者数はバラツキがあるが25名と仮定すると、1993年は80クラス×25×2(通年)で4千名と自研センター設立時の最大受講者数の上限としていた人数を大幅に超過するが、2023年は47×25で1175名と半減以下となっている。

 自研センターの講師総数も正確には把握していないが、私も講師の一員だった1993年で上期だけで80クラス会った訳で、少なくとも80名存在したはずだ。それが、2023年で通年47コースとなると、50名に満たない講師数になっていると想像できる。

 ところで、先日あるやはり損保調査員OBと話していて聞いたのだが、自研センターは見習いコースおよび初級Aクラスなどは、研修終了間際に試験があり、そこで、見習いもしくは初級の資格取得となる。又、それ以上の3級および2級は年間一回行われる筆記試験(通問と見積のそれぞれ)に一定点数以上取得でその資格を得るのだが、昨今、見習いはともかく、初級ですら落第して通らない受講生が存在すると云う。また、3級試験は、通常は入社後2年経ると受験資格があるのだが、通らない受講生が昔に比べて目立つと云う。

 確かに、昔も希に長期3級不合格者というのは各社に希に存在したのだが、それが昔に比べるとやたら増えたと云うのだ。特に私の知る限り、昔は自研センターで行う見習いとか初級試験に不合格という事例は知る例はなかったが、それが現在存在すると云うのだ。

 これを知り思うのだが、2級試験に長年受からないと云う事例は昔からある意味古い調査人時代からの、人物には居たことは意識して来たが、初級試験に通らないとか3級試験も通らないとなると、アジャスター以前の主に算術計算としての分数計算ができないとか、へたすると中学以下の学力しかないのかもしれない。

 それと、資格と実力は別で、資格が通ったから一流とは判じられないところだが、その道で飯食う者は、資格がある以上その資格は取って当たり前で、石にかじりついても取得すると云う意志が薄弱となっているのが現状な様に思える。学校教育のレベルの低下は世間一般に云われているところだが、あまりに低レベル化してしまったのが現代調査員(アジャスター)なのかもしれない。元職としては、何たる低たらくと嘆かざるを得ないことだ。


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