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CANバス信号をクランプオンで取得できるブローブ

2021-11-26 | 車両修理関連
CANバス信号をクランプオンで取得できるブローブ
 最近、CANバスのことをちょっと調べたいなと思考中なのだが、その中で今やこういうクランプオンでCAN信号を取得できるツールを出しているメーカーがあることを知ったので紹介したい。


 製造メーカーは「日置電機(株)」(HIOKI)でというメーカーだが、私が50年ほど前からサーキットテスターの日本での信頼するメーカーは「三和」か「日置」かというくらいにそれなりの信頼あるブランド品をプロダクトしてきていたメーカーだ。

 しかし、クランプオンの測定器と云えば、電流計が昔からあったが、あれはそれなりに実効電流が流れているのをクランプオンで取得するのは簡単だろうが、CANバス信号の様に微弱な信号電流を捉え、それなりに増幅しているのだろうが、対ノイズ性を確保した上で、被覆をまったく破壊しなくて信号を取得できるというのは素晴らしいと感じたところだ。

 そんなこともあり、今朝ほど該当社の相談窓口に電話を入れ聴取したのだが、クランプオンでのCAN信号取得は世界初の該当「日置社」だけのものだということだ。

 これにより、CAN信号をOBDソケットだけでなく、各ECUとかセンサー近くで計測することで、新たなトラブルシュートに活用できると感じる。今まで、それをやろうとすると、防水コネクタだとかエンジンECUである様に大型特殊ロッキング機能付きのコネクターでカバーリングされていたりして、コネクタ端子にアクセスするのが難しく、極短距離のハーネス被覆をむき出すなどの細工をしなければらならず、その事前および事後処理を考えると、非常に困難という問題があったが、このHIOKI SP7001 なら、予め車両の配線図からハーネス色を認識しておき、CAN(Hi)およびCAN(Lo)の該当部位付近でこの2線をクランプオンすればCAN信号を取得できる。

 ただし、CAN信号は、波形としては0、1のデジタル信号の羅列で、その何バイト分かの固まりを持ったデジタル信号として符号化されているので、これをリアルなセンサー指示値に視覚化するには、デコーダーが必要になる様だ。これは日置社でいえば、メモリーハイロガー(LR8450)が既に発売済みで、これに12月中旬に発売予定のCANユニット(U8555)を中間に入れることで日置社だけの製品でCAN信号を視覚化できると云う。

 だたし、今回のクランプオンプローブ関係で約30万円、メモリーハイロガーとCAN接続ユニットを加算して約60万円となると云うことで、やや敷居が高い価格であるが、既にオシロスコープなどで信号波形を活用できている工場なでは検討の価値ある製品だと云えると思える。

 ちなみに、クランプオンプローブだけを今回紹介の日置社を利用した場合、今回のクランプオンプローブの出力はDSUB9ピンというCANの基本特許を持つボッシュ社の規格に沿っているので、ベクター社とかキーエンス社のデータロガーを接続することになると、詳しくは調べていないが、データロガーだけで数百万円する可能性は高い様に想像する。
 
【参考リンク】HIOKI 非接触CANセンサ SP7001, SP7002
https://www.hioki.co.jp/jp/products/detail/?product_key=1780


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